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「HP Data Protector 8.1」発売、“優先度ベースのバックアップ”が可能に

日本HPのデータ保護ソフト新版

 日本HPは6日、データ保護ソフトの新版「HP Data Protector 8.1」を発売した。新版では戦略的イニシアティブ「Adaptive Backup&Recovery(以下、ABR)」に基づく第1世代の新技術を搭載。大規模環境への対応、HPストレージ製品との統合なども図られた。価格は18万7950円から。

 ABRは、仮想化やクラウドによる次世代データセンターの基盤に適応し、インテリジェントなバックアップを実現するため、「優先度」「予測」「推奨」「自動化」の4つのコンポーネントから構成される。これらはデータセンターにおける自己対応、自己修復、自己管理によるデータ保護を実現するのが目的。

 HP Data Protectorは、物理・仮想環境混在のバックアップ・リカバリが可能なデータ保護ソフト。独自の重複排除機能を備える。

 新版では、ABRに基づく新機能「優先度ベースのジョブスケジューラ」を搭載。データやアプリの優先度、ビジネスの重要性に基づいて、バックアップポリシーを設定できるという。

 ストレージアレイ「HP 3PAR StoreServ」と連携。ディスクアレイスナップショットからのアプリケーションリカバリを実現する、ゼロダウンタイムバックアップとインスタントリカバリ機能を提供する。これまではWindowsプラットフォームだったが、今回からLinux/HP-UXにも対応した。

 バックアップアプライアンス「HP StoreOnce Backup System」と連携した重複排除機能においては機能を追加。重複排除バックアップで使用されるネットワーク帯域を制限する「帯域制御」、重複排除のバックアップサイズや格納領域に対するバックアップサイズのしきい値を設定する「クオータ制御」、アプライアンスに格納される重複排除データを暗号化する「ハードウェアベース暗号化」などを盛り込んだ。

 インメモリデータベース「SAP HANA」もサポート。APIを通じて、SAP HANAに対する総合的なバックアップ・リカバリを提供する。

 そのほか、VMware vSphere 5.5、vCloud Director 5.5を新たにサポート。ライセンス面では、無制限のクライアントライセンスを基本ライセンスのスターターパックで提供している。

川島 弘之