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NTTデータGSL、SAP ERPのアウトソーシング基盤にシスコの製品・技術を採用

 株式会社NTTデータグローバルソリューションズ(以下、NTTデータGSL)とシスコシステムズ合同会社(以下、シスコ)は9日、NTTデータGSLが提供するSAP ERP向けのグローバルアウトソーシングサービスにおいて、シスコの技術・製品が採用されたと発表した。

 NTTデータGSLでは、オンサイト/ニアショア/オフショアリソースを組み合わせ、顧客企業の要望に合わせた言語・品質・価格帯で、SAP ERPを利用する各拠点のシステムの保守・運用を、ワンストップで提供している。また、各拠点からあげられる課題・要望を集め、グローバルに最適なSAP ERPアプリケーションの運用、活用をサポートしているという。

 同社では、このような全体最適を実現する手段として、各システムの運用状況を管理する「グローバルマネジメントサービスセンタ(GMSC)」を新たに開設。各拠点のSAP ERPアプリケーションを集中管理するSAP Solution Managerのシステム基盤として、10Gigabit Ethernet(GbE)での接続が可能なこと、ネットワークの仮想化に最適化されていることなどを評価し、Cisco UCSおよびCisco Nexusを導入した。同時に、マルチテナント環境でのセキュリティ確保が可能な、Cisco ASA 5500シリーズも採用している。

 これらの製品により、旧来のアーキテクチャでは顧客ごとに構築していたSAP Solution Managerが統合され、国ごとにバラつきが生じがちなサービス品質に対してIT部門主導による統制を実現たことで、グローバルで安定した運用サービスを提供できるようになった。

 また、顧客数の増減やニーズの変化により生じるシステム変更も、物理的なネットワーク構成やストレージI/O構成を変更せず論理的に行えるため、インターフェイスやケーブルを管理する手間の削減や、リードタイムの短縮を実現したとしている。

 一方でグローバルアウトソーシングサービスのユーザー側には、サービスを立ち上げるまでのリードタイムを大幅に短縮できるメリットがあるほか、監視対象拠点数の増減、物理的な変更、遠隔地DR化などのプロビジョニングや変更の対応を、従来よりも柔軟に行えるようになるとのこと。

石井 一志