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IDC Japan、国内外付型ディスクストレージ市場の産業分野別市場予測を発表
通信/メディア、情報サービス、製造分野が今後の成長をけん引
(2013/12/26 12:22)
IDC Japan株式会社は26日、国内外付型ディスクストレージシステム市場において、産業分野別の実績と予測を発表した。それによると、2013年上半期の支出は、市場全体で903億9500万円。主要産業分野別の支出額構成比は、金融が19.8%、製造が18.9%、官公庁が16.1%になった。構成比はそれぞれ、前年同期から1.0ポイント、製造が1.2ポイント、4.1ポイント上昇している。
IDC Japanによれば、2013年上半期は主要10産業分野(金融、製造、小売/卸売、情報サービス、通信/メディア、教育、官公庁、医療、公共/公益、その他)のうち、6産業分野が前年同期比でプラス成長になったという。そのうち、支出規模の大きい金融、製造、官公庁の3分野が2けたのプラス成長を記録し、市場全体の成長をけん引した。
ただし、これらのプラス成長となった産業分野の中でも、サプライヤーの成長性には差が見られたとのこと。サプライヤーの成長性に影響を与えた要因としては、「以前から強みを持つ産業分野で継続して強みを発揮できたか」「新しい産業分野を開拓し成長につなげることができたか」「サーバー仮想化やデスクトップ仮想化といった仮想化環境向けや産業分野に特化したニーズなど、新しい需要を開拓できたか」などが挙げられている。
一方IDC Japanでは、2012年~2017年における国内外付型ディスクストレージシステム市場の年間平均成長率(CAGR)は、支出額で2.2%と予測。2013年~2017年の予測期間中は、主要産業のうち、通信/メディア、情報サービス、製造が成長セグメントとなり、この市場の成長をけん引すると予測されている。
なお、同社 ストレージシステムズ リサーチアナリストの宝出幸久氏は「国内産業構造の中長期的な変化や、国内企業のIT支出パターンの変化がこの市場の成長性に影響をおよぼしている。サプライヤーは、この変化を正確に把握し、自社の注力する産業分野を明確にするとともに、仮想化環境向けやクラウドインフラ向けなどの成長性の高いセグメントに向けた戦略を産業分野別に構築することが重要」と分析している。