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足利銀行、富士通の垂直統合型仮想化基盤を採用~サーバー台数の80%削減を図る

 富士通株式会社は12日、株式会社足利銀行が富士通の仮想化・クラウド基盤を採用し、同行内に分散しているサーバーを統合するための仮想化基盤構築を実施していると発表した。2013年12月に構築が完了する予定で、2014年1月より113台のサーバーを順次統合し、約80%削減した22台に集約する予定という。

 足利銀行が利用しているのは、仮想化基盤やプライベートクラウド基盤の設計、構築、運用に必要な要素をパッケージ化した垂直統合型システム「FUJITSU Integrated System Cloud Ready Block」(以下、Cloud Ready Blocks)。これを採用したことで、従来の手法と比べて構成や設計に要する作業、時間を大幅に短縮しており、7月の作業着手から約6カ月という短納期で、仮想化基盤構築を完了できる見込みという。また期間の短縮等により、初期導入コストを約40%削減できる予定とのこと。

 こうした統合によるサーバー台数削減により、システムの導入・更改などの費用や運用コスト削減を図るほか、消費電力量は従来システムと比べ、最大75%の削減を見込んでいる。

 さらに、Cloud Ready Blocksが搭載しているインフラ統合管理ツール「FUJITSU Software ServerView Resource Orchestrator」上に、富士通が新たに確立した金融機関向けのプライベートクラウド運用基準を登録し、業務サーバー拡張時や新規業務の立ち上げ時におけるリソース自動割り当てを可能にしたほか、視認性に優れたGUIからの操作で、運用設計やワークフローの整備を行えるようになった。

 加えて、富士通の運用センターから足利銀行のシステムを24時間365日体制で運用管理する「LCMサービス」により、運用・保守業務負荷の軽減も図るとしている。

石井 一志