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ネットワールド、出荷前の検証・構築作業を行う施設「PIC」を開設

プリ・インテグレーションセンター

 株式会社ネットワールドは28日、顧客へ導入する機器を出荷前に検証・構築する施設「プリ・インテグレーションセンター」(以下、PIC)を、同日より稼働開始すると発表した。ネットワールド本社(東京・千代田区)のすぐ近くに設置され、ネットワールドから機器などを購入する顧客が利用できる。

 一般的に、データセンターでのシステム構築作業には1ラックでも2~3日を要するが、構築作業のスペースを顧客が自ら用意することは難しく、契約しているデータセンターなどを利用するのが一般的という。

 しかし、検証や構成作業を出荷前に行うPICを利用することにより、サーバー、ストレージ、ネットワークなどを統合したコンバージドシステムを構築する場合でも、導入作業時間、作業用のスペースなどを顧客側が確保する必要がなくなる。このため、顧客のサイトでは最低限の作業だけでシステムを利用開始可能になる点がメリットとした。

 また、新しいシステムを追加導入する場合には、導入済みの機材をPIC内のラック利用スペースに持ち込み、既存システムとの接続や連携を検証することもできる。

 なおネットワールドでは2012年4月に、仮想化環境に必要なサーバー、ストレージ、ネットワーク、各種仮想化ソフトウェアなどの環境を用意し、パートナー各社がマルチベンダーソリューションの論理検証を行える複合システム検証センター「GARAGE(ガレージ)」を本社内に開設している。同社は、このGARAGEと今回開設したPICを連携させ、やがては、フルコンバージドシステムを構築して出荷するFactory(工場)に発展させる考えで、いっそう取り組みを進めていくとのことだ。

石井 一志