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Infoblox、ネットワークの複雑性を可視化できる「Tapestry」をオープンソースとして公開

米Infoblox 創設者兼CTOのスチュアート・ベイリー氏
Tapestryの画面イメージ。複雑性がNCI値で示される

 Infoblox株式会社は、ネットワークの複雑性を可視化できるオープンソースソフト「Tapestry」に関する説明会を開催。「ネットワークの歴史上で初めて、拡張の障壁が帯域幅ではなく複雑性に変わってきた。組織としては、複雑性が測定できなければ対処できないが、有意義な方法で複雑性が測定できれば、どのくらいコストになっているのかを理解することができる」(米Infoblox 創設者兼CTOのスチュアート・ベイリー氏)と、この意義を説明した。10月中には、FlowForwarding Org projectのWebサイトからダウンロード可能になる予定だ。

 現在、多くの企業・団体では、ネットワークに依存してビジネスを行っている。しかし、仮想化やクラウド、モバイル、BYODなどの登場により、ネットワークはどんどんと複雑性を増しており、時にはそれがビジネスの足を引っ張るようになった。

 こうした状況を改善するための一助として、今回Infobloxがオープンソースとして公開したものが、DNSを利用してネットワークの複雑性を可視化するTapestryだという。このソフトでは、DNSサーバーの手前に計測デバイスを設置し、その通信を収集することにより、ネットワークの複雑性を理解可能な形で可視化する。

 ベイリー氏は、「ネットワーク上のすべてのセンサー、デバイスを仲介するのがDNS。DNSは、どのエンドポイントがどのエンドポイントと通信したかを記録することができるし、どんなデバイス、ベンダーの製品が使われていても対応できる」と述べ、DNSに着目した理由を説明した。

 なお計測デバイスは、ネットワークプロセッサを搭載した安価なネットワークホワイトボックスを想定。計測するパフォーマンスによっては、x86サーバーなどでも対応可能という。

 こうして計測された複雑性は、NCI(Network Complexity Index)値として提示される仕組みで、ネットワーク管理者はこの値をモニタすることにより、ネットワークの複雑性がどう変化したかを理解することができる。ただし現在は、まだ複雑性の絶対的な指標値はないため、今後、コミュニティ等でのさまざまなやり取りのなかで、指標を検討していきたいとした。

 ユーザーとしては、「ネットワークの複雑性から、ビジネス的な課題に直面しているところに利用していただきたい」(ベイリー氏)との意図から、複雑なネットワークを持つ、医療・流通・製造業などのエンタープライズをまず想定する。ただしこれについても、まだ発表されたばかりであるので、コミュニティとともに利用法を探っていきたいとした。

石井 一志