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2012年の国内外付ディスクストレージ市場は1691億900万円、2年連続のプラス成長~IDC Japan

 IDC Japan株式会社は17日、国内外付型ディスクストレージシステム市場について、2012年の実績と2017年までの予測を発表した。

 それによると、2012年の同市場の売上額は前年比0.7%増の1691億900万円で、出荷容量は同28.3%増の903PBとなった。また2012年~2017年の年間平均成長率(CAGR)は、売上額が1.8%、出荷容量が41.1%と予測されている。

 2012年のセグメント別の売上額を見ると、メインフレーム・ディスクストレージシステムは前年比11.3%減となったものの、オープンシステム・ディスクストレージシステムが同2.8%増となり、全体では同0.7%と、2年連続のプラス成長を記録した。オープンシステム・ディスクストレージシステムは2010年から3年連続のプラス成長となっており、メインフレーム向けの落ち込みを、オープンシステム向けの成長でカバーする成長パターンがより明確になったという。

 なお2012年の国内オープンシステム・ディスクストレージシステム市場は、通信キャリアの大型投資の有無によって、四半期単位でアップダウンが激しかったものの、そうした大型投資を除くと、サーバー仮想化/デスクトップ仮想化環境向けビジネスやNASを主体としたファイルストレージビジネスが、市場の成長を支えていたとのこと。

 事実、2012年にこの市場でシェアを伸ばしたベンダーの多くが、仮想化環境向けやファイルストレージの市場において成長を実現したとしている。

 一方、出荷容量の成長率が前年比28.3%増にとどまったのは、2011年に理化学研究所のスパコン「京」など、大量の容量が出荷された大型投資があったためとのこと。

国内外付型ディスクストレージシステム市場の予測: 2011年~2017年(出典:IDC Japan)

(石井 一志)