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クラスキャット、Hadoopクラスタを自動構築・管理・監視する製品

 株式会社クラスキャットは23日、Apache Hadoopクラスタの自動構築・管理・監視が可能なソリューション「ClassCat Cluster Manager for Hadoop」を発表した。基本機能を提供する「Standard Edition」とプライベートクラウドと連携可能な「Enterpise Edition」の2種類を用意し、5月より販売する。価格はオープン。

 新製品は、クラスキャットの独自実装となるApache Hadoopクラスタを自動構築・管理・監視するソリューション。管理サーバー上でマスタ/スレーブノードを登録するだけで、ワンタッチでHadoopクラスタが構築され、各種設定も最適化される。面倒なインストールや設定は一切不要。実装はエージェント方式を採用するため、柔軟な制御がリアルタイムに実行可能となっており、Webベースの管理ツールからリソース監視や必要な操作を一元管理できるという。

 「Standard Edition」はスターターキットとして位置付けられ、Hadoopシングルクラスタを自動構築して運用管理するための機能が用意される。小規模なクラスタから手軽に試したい場合に最適という。

 「Enterprise Edition」では、プライベートクラウドとのシームレスな連携も可能となっている。プライベートクラウド基盤としては、OpenStackおよびOpenNebulaに対応。クラスタ管理サーバーはクラウド基盤上に配置され、クラスタの要求仕様に合わせて仮想マシンを起動し、Hadoopクラスタを効率的に自動構築できるという。マルチクラスタの構築も可能で、スケーラビリティにも優れる。

 自動構築されるHadoopクラスタは、Apache Hadoop ステーブル版 v1.0.4をベースに調整。Hadoopコア(HDFS/MapReduce)だけでなく、Hadoopエコシステムのツールやモジュールも自動配備されており、簡単に利用できる。現時点で配備可能なエコシステムは、大規模なデータ操作を可能にする「Hive/Pig」、分散コーディネーションサービス「ZooKeeper」、NoSQLカラム志向データベース「HBase」。ほかのエコシステムも順次対応する予定。

(川島 弘之)