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日商エレとNCI、柔軟なL2ネットワークを構築できるサービス「ZETA Ether」

 日商エレクトロニクス株式会社(以下、日商エレ)と、日商エレのグループ会社であるエヌシーアイ株式会社(NCI)は17日、ネットワークサービス「ZETA Ether(ゼタイーサ)」を6月1日より提供開始すると発表した。

 「ZETA Ether」では、日商エレとエヌシーアイが運営する石狩・横浜・大阪のデータセンター間を10Gbps回線で接続。さらに、全国主要個所にアクセスポイントを持つ大容量レイヤ2網を組み合わせて広域レイヤ2ネットワーク網を形成し、これを利用することで、ユーザーの拠点と各データセンターとの接続回線や、ユーザー拠点間の専用回線など、企業のWAN/LANを構成する通信回線を低価格で提供できるという。

 具体的なサービスとしては3種類を用意する。

 まず1つ目の「ZETA Ether Internet」は、石狩・横浜・大阪の各データセンターで、プライベートクラウド「ZETA Cloud」シリーズおよびハウジングサービスを利用中のユーザーに、高品質なインターネット回線を提供するサービス。バックボーンは、複数の大手インターネット接続業者と接続し、国内主要IX(JPIX、JPNAP)経由でトラフィック交換を実施することにより、高速・大容量化を実現しているという。また、IPv6のネイティブ接続や、IPv4/IPv6デュアルスタックにも対応する。なお、ラインアップには専有タイプ(10Mbps/100Mbps/1Gbps)や共有タイプ(100Mbps/1Gbps)が用意される。

 2つ目の「ZETA Ether Private Ethernet」は、ユーザー拠点間の接続や、石狩・横浜・大阪の各データセンターへの接続など、幅広く利用可能でセキュアな専用回線を提供するサービス。データを複数拠点に分散管理されている企業や、全国に点在する支店間の接続が必要な企業などに適している。プロトコルは、TCP/IP、IPX、AppleTalk、FNS、SNAなどEthernet上で通信できるプロトコルをサポートしており、RIP、OSPFといったルーティングプロトコルの利用制限もないとのこと。現在、10Mbps/100Mbps/1Gbpsの3品目がラインアップされている。

 3つ目の「ZETA Ether VPN」は、ユーザーが利用中のインターネット回線に、インターネットVPN機能を付加する機器をレンタルするサービス。「ZETA Ether」網内に暗号化したトンネルを構築し、仮想的な閉域ネットワークで通信することから、一般的なインターネットVPNと比べて、より高いセキュリティが得られるほか、レイヤ2で構成されるので、利用するプロトコルやネットワークアドレス体系、動的ルーティングプロトコルなどの制限がない点も特徴とした。さらに、ユーザー拠点へ送付するVPNルータにケーブルを挿すだけで利用が開始できる、自動コンフィギュレーション機能を実装する。

(石井 一志)