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北日本放送、仮想デスクトップ基盤にNetApp FASシステムなどを採用

 ネットアップ株式会社は4日、北日本放送株式会社が、仮想デスクトップ基盤で利用するストレージシステムとして、NetApp FASシステムとネットアップのストレージ管理ツールを導入したと発表した。北日本放送ではこれにより、少人数による仮想デスクトップ基盤の効率的な運用管理体制と、堅牢なデータ保護体制を確立できたとしている。

 北日本放送ではこれまで、業務系サーバーやクライアントPCの増加に伴う運用管理負荷の軽減を目指して、サーバー仮想化によるサーバー統合や、デスクトップ仮想化に取り組んでいた。しかし、拡張を続けるITシステムを数少ないIT担当者で支えることによる運用管理負荷の増大や、さらなるデータ保護対策の導入による可用性の向上が課題になっていたという。

 そこで同社は、さまざまなストレージ製品を比較・検討した結果、主要な仮想化ソリューションと親和性が高く、iSCSI、NFS、ファイバチャネルといったマルチプロトコルに対応すること、またデータ重複排除機能にも対応することなどから、NetApp FASシステムを採用した。また、管理ソフトのNetApp OnCommandや、設定マニュアル、GUIベースの管理ツールなどを活用し、ストレージの導入・設定を簡素化できる点も評価された。

 北日本放送は、VMware vSphereとCitrix XenDesktopを組み合わせて仮想デスクトップ基盤を構築しており、このストレージシステムとして、メインストレージにアクティブ-アクティブ構成のNetApp FAS2040AとFAS2220Aが、バックアップ用ストレージとしてシングル構成のNetApp FAS2020とFAS2220がそれぞれ導入された。

 なお、物理サーバーとの接続にはiSCSIとNFSを利用するほか、ストレージ内の論理ボリューム(LUN)に対して、重複排除機能であるNetApp Deduplicationを適用し、約50~70%の重複排除率を達成したとのこと。一方、データ保護対策としてNetApp SnapMirrorを導入し、バックアップ用ストレージと1日1回のデータ同期を実施。システムの可用性と堅牢性を高めたとしている。

(石井 一志)