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ウイングアークのBIツールが「スシロー」に採用、年間12億件のデータ分析に活用
(2013/3/8 12:47)
ウイングアーク株式会社は7日、寿司チェーン「スシロー」を展開する株式会社あきんどスシローが、BIツール「Dr.Sum EA」「MotionBoard」を採用したと発表した。あきんどスシローでは、年間12億件のデータ分析に両製品を活用するという。
あきんどスシローでは、以前から数字を業務に生かす工夫は行われていたというが、データ件数が多すぎて、詳細な分析ができなかったため、感覚でとらえざるを得なかったという。また各店舗では、Excelのレポートやマクロを使って数値の管理を行っていたものの、数値から現象や課題を読み取るにはある程度のスキルが必要なため、誰もが容易に使える情報ポータルを求めていた。
こうした背景からあきんどスシローは、データ分析基盤の導入を決断。クラウド環境での大規模データの処理性能と、全店舗での利用に適したライセンス形態、ウイングアークが提供するBIコンサルティングの専門性の高さなどを評価し、Dr.Sum EAとMotionBoardの導入を決断した。
現在、あきんどスシローでは、すし皿に張り付けたICタグから「いつ、どの商品がレーンに流れ、いつ消費されたのか」、また注文用のタッチパネル端末からは「いつ、誰が、どの商品が注文されたのか」という情報を把握しており、1店舗あたりで月間30万件、全店では年間12億件ものデータを収集している。
またこれらのデータに、POS売り上げや来店状況、食材の在庫/納品予定量、従業員の出退勤データなど、店舗運営にかかわるさまざまなデータをひも付けして、Amazon Web Services(AWS)上のデータウェアハウス(DWH)に蓄積しているとのこと。
こうしたデータを、Dr.Sum EAとMotionBoardによって分析することで、勘や経験だけに頼らない仮説検証が可能になり、本部で適切な指示を出しながら、営業のPDCAサイクルを回せるようになる。
さらに、これまでは店長や営業部課長、本部の各部署から上がってくる分析用データの提供依頼に対し、データの収集やひも付けなどに多くの工数がかかってしまっていたが、DWHの構築とBIツールの導入により、ほとんど手間をかけることなくデータを提供可能になるとしている。
現在、あきんどスシローでは、一部の店舗でMotionBoardを使って営業のPDCAサイクルを回し、店舗オペレーションの改善を図るパイロットを開始している段階。今後は、これを全店舗に展開する計画だ。
また、Dr.Sum EAとMotionBoardを需要予測にも活用し、サプライチェーンの最適化に向けた取り組みも進めるとしている。