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セブン銀行、勘定系基幹システムでSQL Server 2008を採用
~データ処理時間を半分以下に短縮

 日本マイクロソフト株式会社は5日、株式会社セブン銀行が、自行の勘定系基幹システムを、SQL Server 2008で刷新したと発表した。

 全国に1万7000台のATMを設置し、100万件以上の個人口座を管理しているセブン銀行ではWindows Server 2003とSQL Server 2000ベースで構築されている日本ユニシスの勘定系パッケージ、「BANKSTAR」によるシステムを2006年から運用してきた。しかし、顧客や取引の増加に対して勘定系基幹システムでは対応しづらくなってきたほか、既存システムの保守期限が迫ってきたことを受けて、システムの刷新を検討。複数の製品を比較・検討した結果、SQL Server 2008を採用した。

 選択にあたっては、可用性・信頼性の高さや、サポート期間をはじめとするライフサイクルの長さに加えて、BANKSTAR以前を含めると、同行で11年間の運用実績を持っていた点などが評価されたという。

 このシステム更改プロジェクトは2011年8月に開始された後、セブン銀行は日本ユニシスやNRIの両社とも協力し、移行リハーサルやコンティンジェンシープランのテストを繰り返し実施。総合テストには、2012年7~10月までの4カ月をかけるなど、万全の体制を作った上で、2012年11月16日(金)~19日(月)の4日間で新定系基幹システムへの移行を実施している。なお移行時は、万が一を考えてATMサービスを5時間停止したものの、システムは常にオンラインの状態を保っており、実質的には無停止のままで移行を完了させた。

 新システムでは、ハードウェアの刷新効果もあって、オンライン処理・バッチ処理などの処理時間を従来の半分以下に短縮でき、今後の事業拡大に向けて、余裕を持ったシステム基盤を整備できたとのこと。また、データベースの圧縮機能の導入により、特にバッチ系データの容量を旧システムから8割減らせたことも、システムの性能向上に寄与している。

(石井 一志)