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CA、クラウドストレージや最新Windows環境へ対応したバックアップソフト「CA ARCserve r16.5」
(2013/2/26 12:20)
CA Technologies(CA)は26日、バックアップ/リカバリソフトの新版「CA ARCserve r16.5シリーズ」を発表した。クラウドストレージやWindows Server 2012などへの対応が強化されているのが特徴で、製品は3月14日から出荷開始される予定。
CA ARCserveシリーズは、x86サーバー環境のバックアップ、リカバリ、レプリケーションなどを行うソフト製品群。ファイルベースのバックアップソフト「CA ARCserve Backup」、レプリケーションソフト「同 Replication」「同 High Availability」、イメージベースのバックアップソフト「同 D2D」において、新版「r16.5」が提供される。
今回の新版では、最新のWindows OSであるWindows Server 2012とWindows 8をサポート。これらのOSで新たに搭載された、ReFS(Resilient File System)、Hyper-V3.0のVHDX、NTFSのデータ重複排除、記憶域スペース、4KB論理セクタなどの新機能にも対応した。
また、Hyper-Vの仮想マシンを包括的にレプリケーションするHyper-Vシナリオの機能が強化され、WAN上のスイッチオーバーが可能になった。スイッチオーバー後、IPアドレスなどのネットワーク設定を自動変更したり、GUIを使用してネットワークアダプタの設定変更を行ったりできるので、ネットワークセグメントが異なる災害対策拠点への仮想マシンの切り替えが、より簡単に行えるとのこと。
さらに、クラウディアンのクラウドストレージ構築ソフト「Cloudian」の標準バックアップ/リカバリ製品として接続性が検証・認定され、Cloudianを利用するニフティの「ニフティ クラウドストレージ」、NTT Comの「Biz ホスティング・クラウド・エヌ Object Storage」などをサポート。これらのクラウドサービスだけでなく、Cloudianで構築する企業内ストレージシステムやプライベートクラウドも活用できるため、コストの削減とバックアップ時間の短縮が期待できるとしている。
このほか、CA ARCserve Replication とCA ARCserve D2Dの連携により、遠隔地への仮想スタンバイに対応した。CA ARCserve D2Dでバックアップした復旧ポイントを遠隔地に複製し、バックアップデータから自動的に仮想マシンを作成する機能によって、本番サーバーで障害が起こった際に、複製先をすぐに起動できるようにしている。
なおCA ARCserve r16.5 シリーズでは、サーバーベースのライセンスに加えて、保護対象となるデータ量に応じたキャパシティベースでのライセンス体系も提供する。
サーバーベースでの参考価格は、「CA ARCserve Backup r16.5」が15万円(税別)から、「同 Replication r16.5」が19万8000円(税別)から、「同 High Availability r16.5」が39万8000円(税別)から、「同 D2D r16.5」が8万円(税別)から。
一方、キャパシティベースでは、バックアップ(または複製)対象の総データ量に対して課金され、1TBの場合、CA ARCserve Backup r16.5と同 D2D r16.5、同 Replication r16.5のファイル複製機能が含まれる「CA ARCserve r16.5 RPO Managed Capacity」が95万4000円(税別)から、CA ARCserve r16.5の全機能が利用できる「CA ARCserve r16.5 RPO RTO Managed Capacity」が167万4000円(税別)から。キャパシティベースの価格には、年間サポートとメンテナンス費用も含まれている。