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インフォア、物流管理ソリューションの新版「Infor SCE 10.2」
（2013/1/17 06:00）
インフォアジャパン株式会社は1月16日、物流管理ソリューション「Infor Supply Chain Execution」（Infor SCE）の新バージョン10.2を販売開始したと発表した。
「Infor SCE」は、倉庫管理から輸送管理、労務管理、3PL請求処理まで、すべての機能を単一の統合型ソリューションに組み込み、共通のユーザーインターフェイスを介して提供するサプライチェーン実行ソリューション。サプライチェーン管理に必要な、あらゆるテクノロジーを1つのシステムに集約しており、効率的なサプライチェーン実行を実現する。
今回の新バージョン発表にあわせて、米国インフォア プロダクトマネジメント部門 バイスプレジデントのジョン・バーミュデス氏が、グローバル市場での事業概況を説明した。「現在、当社は総売上高28億ドルの企業に成長し、直近12カ月で10億ドルの投資を行っている。そして、四半期において5期連続、2ケタのライセンス売上増を達成している。また、10億ドルの投資の成果として、2012年は102の新製品、219の新規インテグレーション、5293の新機能を開発した」という。
「製品戦略としては『Infor10x 戦略』を推進している。この戦略では、まず、全製品ラインアップを通じて、マイクロバーティカル（詳細業界別）に特化したスイート製品を展開する。13の業界ごとに最適化したプラットフォームを用意するとともに、共通のコンポーネント群を提供することでインテグレーションを容易にする。また、迅速かつ簡単に実装でき、ビジネスの変化にも素早く適応できるアーキテクチャを採用。さらに、『美しさ』にこだわった、使いやすいユーザーインターフェイスを提供する。これにより、統一されたユーザーエクスペリエンスを実現し、仕事のやり方を変えていく」（バーミュデス氏）との考えを示した。
この「Infor10x 戦略」の下、今回、物流管理ソリューションの新バージョンとして「Infor SCE 10.2」を発表。新バージョンでは、複雑な倉庫管理と輸送管理をさらに簡素化し、日常業務での明確な意志決定をサポート。主要な業界向けの機能として、モバイルおよび音声機能の拡張、ビジュアルメトリクス、さらにアプリケーション基盤製品であるInfor IONのERPへの統合など100を超える新機能を追加した。「サプライチェーンの実行に関わる戦略的、戦術的、業務的な機能をすべて統合することで、物流ニーズを簡単に管理できる包括的で使いやすいソリューションとなっている。製造、流通、ハイテク、ファッション、食品および飲料、3PLなど幅広い業界に対応する」（米国インフォア SCE部門シニアプロダクトマネージャーのヴィシャル・ミノチャ氏）という。
主な機能拡張としては、iPadアプリ「Warehouse Director」を新たに提供。使いやすいモバイルプラットフォームで、倉庫の状態をリアルタイムに表示する。指標が色分けされたパネルでは、入出庫などのワークロード管理がわかりやすいビジュアルで表示できる。また、ロケーションパネルには在庫の色分けマップが表示され、倉庫フロアのズーム表示も可能。作業量予測、在庫場所の照会、在庫情報の表示といった重要項目をモニタできるだけでなく、リモートサイトでの作業にも柔軟に対応する。
「また、新バージョンでは、内容連動式のビジネスインテリジェンス機能を提供。ワークフローにおけるワンクリックレポートを配信する。例えば、輸送管理では、それぞれの配送最適化ルートによるコスト削減を表示する。3PLでは、企業売上や拠点売上、荷主売上などの売上トレンドを分析できる。労務管理では、拠点別生産性、日別生産性トレンド、拠点別週別生産性トレンドなどを確認することが可能だ」（ミノチャ氏）としている。
このほか、ハンズフリーの音声機能をサプライチェーン機能に統合。オペレータは、ピッキング、サイクルカウント、補充などの作業を音声コマンドのみで実行できるため、管理効率と作業効率を大幅改善できる。さらに、「Infor SCE」と既存のERPソリューションを統合するテクノロジー「Infor ION」を実装しており、Inforとそれ以外のERPシステム全体での可視化を促し、シームレスなデータ交換が可能となった。このほか、グローバル対応の強化として、10言語でローカライズが行われている。