日立、1台のサーバー上で複数の仮想化ソフトを動作させる技術を開発
レッドハットと新たなサーバー仮想化製品を提供
株式会社日立製作所(以下、日立)は13日、業界で初めて1台のPCサーバー上で複数のサーバー仮想化ソフトを動作させる技術を開発し、レッドハット株式会社とともに、クラウド向けのサーバー仮想化ソリューションとして提供すると発表した。
具体的には、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」に搭載されているサーバー論理分割機構「Virtage」の機能を拡張し、論理的に分割したサーバーの区画(LPAR)上で複数のサーバー仮想化ソフトを安定的に動作させる技術を開発した。
これにより、マルチテナントのクラウド環境において、テナントごとに割り当てられたLPAR上でサーバー仮想化ソフトを動作させることで、各テナントにおける負荷変動や障害からの独立性を高め、1台のサーバー上に複数のテナントを効率的に集約できるようになるという。
今回、日立はレッドハットと共同で、Virtage上においてRed Hat Enterprise Linuxの仮想化ソフト「KVM」が複数動作することを検証。これに伴い、日立はBladeSymphonyのハイエンドモデル「BS2000」の標準サーバーブレードに、KVM動作認証取得済みVirtageを搭載し、マルチテナントのクラウド環境をもつ一般企業やクラウド事業者向けに、14日より販売を開始する。
併せて、日立はVirtage上のKVMの動作検証や導入コンサルティングを行うことを目的に、「RHEL KVM on LPARソリューションセンター」を13日付けで開設し、今後、同施設を通じてVirtageとKVMの組み合わせによる新たなサーバー仮想化ソリューションの提案を推進するとしている。