米Oracle、IaaS型クラウドを構築・管理できる管理ツールの新版「Ops Center 12c」


 米Oracleは4日(日本時間)、IT管理ツールの新版「Oracle Enterprise Manager Ops Center 12c」を発表した。IaaS型のクラウドを構築・管理・サポートする機能を備えているという。

 Oracle Enterprise Manager Ops Centerは、もともと、旧Sun製品向けの管理ツールとして提供されていた製品。新版では、自社のSPARCサーバー、x86サーバー、Solaris、Oracle Linux、Sun ZFS Storage Appliance、Sunサーバー・ネットワーキング製品、Oracle Virtualization製品群を統合管理できる。

 SolarisとOracle Linuxについては、仮想化テクノロジーの一元管理、クラウドライフサイクルのセルフサービス管理、動的なリソース・スケジューリングをなどの機能を提供でき、包括的なクラウドライフサイクル管理を実現。特に最新版のSolaris 11については、イメージ・パッケージング・システム(IPS)、自動インストーラ(AI)、代替ブート環境がサポートされるとともに、iSCSIの管理性、ファイバチャネル(FC)、ネットワークおよびストレージテクノロジーが改善され、Oracle Solaris環境におけるI/O管理性を向上するとのこと。

 さらに、仮想環境の管理ツール「Oracle VM Manager 3」との密接な統合と、SPARCサーバーとの統合インターフェイスを通じて、仮想化されたx86プールを管理可能とした。

 また、「SPARC SuperCluster T4-4」サーバー向けの管理サポート機能が提供されるため、ソフト・ハードが一体となって提供されるエンジニアードシステム「Oracle Exadata Database Machine」「Oracle Exalogic Elastic Cloud」の管理機能を拡充する。これによって、短時間でクラウド環境の構築が可能になるとしている。

 なお、今回発表された「Ops Center Everywhere Program」により、プレミアサポート契約でOracleのサーバー、ストレージ、ネットワーキング製品、Oracle Linux、Solaris、Oracle VMを利用するユーザーは、追加負担なくOracle Enterprise Manager Ops Centerを利用できるとのことだ。

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