ケイ・オプティコムの「医療クラウド」に「NetApp FAS」を導入


 ネットアップ株式会社は24日、株式会社ケイ・オプティコムが提供する医療分野に特化したクラウドサービス「医療クラウド」のストレージシステムとして、「NetApp FASシステム」が採用されたと発表した。

 医療クラウドは、ケイ・オプティコムのデータセンター内にクラウド基盤を構築し、その上で電子カルテシステムや医事会計システムなどの医療アプリを稼働させるクラウドサービス。顧客となる医療機関は、データセンターとの間を閉域VPNやインターネットVPNによって接続し、ネットワーク経由でこれらのアプリを利用できる。

 ケイ・オプティコムは、この医療クラウドを支えるストレージシステムとして、NetApp FASシステムを採用した。選定にあたっては、運用管理の容易なファイルベースのNASを前提に、患者の医療情報などの重要データを24時間365日、システムを停止せずに運用できるストレージを求めた。NetApp FASシステムは「クラウド基盤に欠かせないアクセス性能の高さ」「ビジネスの成長に柔軟に対応する拡張性」「無停止運用を可能にするオンラインでのディスク増設機能」「VMwareとの親和性」などが評価された。

 システム基盤は2010年秋より構築され、2011年1月にサービスイン。今回の採用で、VMware vSphere 4が稼働する複数台のラックマウント型サーバー、仮想サーバーのOSイメージやユーザーデータを保管するアクティブ・アクティブ構成のNetApp FASシステム、Gigabit Ethernetスイッチという構成が実現した。

 NetApp FASシステムは、高性能・高信頼なSASドライブを搭載。サーバーとNetApp FASシステム間はNFSを採用し、医療クラウドの順調な拡大に伴い、2011年8月にはオンラインでディスク(SATA HDD)の増設もすでに実施している。

 今後、ケイ・オプティコムでは、医療だけでなくパーソナルヘルスケアの分野にもクラウドサービスを発展させる予定。これを「健康クラウド」と名付け、医療クラウドと同様に厚生労働省、経済産業省、総務省による「医療情報システムに関するガイドライン」を順守した形でクラウド基盤を提供する。健康クラウド上では、個人の健康状態を可視化し、慢性疾患や生活習慣病の自己予防やケアにつなげる健康促進サービスを展開する予定という。

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