富士通、ビッグデータ活用基盤を提供するクラウドサービス
富士通株式会社は16日、ビッグデータ活用基盤をクラウドサービスとして提供する「データ活用基盤サービス」を発売した。
大量のセンシングデータを収集・蓄積・統合し、知恵を組み合わせて、リアルタイム処理やバッチ処理による将来予測など行うクラウドサービスで、「情報管理・統合サービス」「通信制御サービス」「情報収集・検知サービス」「情報分析サービス」の4種を提供する。
「情報管理・統合サービス」は、収集されるビッグデータを自動カテゴリ格納技術を用いて効率的に蓄積・管理する。
「通信制御サービス」は、3つの機能(通信制御機能、機器制御機能、GW管理機能)から構成され、ネットワークを介して各種機器(家電など)とのデータ送受信を実現する。
「情報収集・検知サービス」は、センサーから入力されるストリーミングデータにルールを適用することで現状分析・判断を行い、ナビゲーションなどの必要な処置をリアルタイムに実行する。
「情報分析サービス」は、ビッグデータを並列分散処理するためのエンジンで、短時間で分析する機能、過去分析・未来予測、シミュレーションなどを実現する。
特長は、「複合イベント処理」「並列分散処理」など必要な技術が全て統合されたトータルサービスとして提供される点。センサーから収集されたデータや業務トランザクションログ、テキストデータ、バイナリストリームなど多種多様なデータを融合できるという。また、クラウドサービスとして提供されるため、必要な分だけのリソースを利用し、ビジネスの成長に応じて拡張していけるのもメリット。
価格はいずれも個別見積り。「情報管理・統合サービス」のみ必須となり、他3サービスはオプションという位置づけとなる。
2012年第2四半期には、蓄積されたデータを仮想統合し、必要な時に必要な形式で、異なるテナント(顧客)間での安全な情報融合を実現するという「情報交換サービス」、マッシュアップ技術により、プラットフォーム上の分析結果と複数のWebサービスとを統合し、新しいナビゲーションサービスを実現するという「情報利用支援サービス」も提供する予定。
併せて、顧客のデータ分析、業務適用、新たなデータ利活用などをトータルで支援するデータキュレーションに関するサービスを開始しており、2012年4月をめどに個別支援メニューとして体系化し、順次サービス化するとしている。