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「Ubuntu on Windows」が利用可能になったWindows 10の最新プレビューが公開

 米Microsoftは6日、「Windows Insider Program」に参加するファーストリングのユーザー向けに「Windows 10 Insider Preview Build 14316」を公開した。

 今回公開されたBuild 14316には、開発者向けイベント「Build 2016」で発表された「Windows 10 Anniversary Update」の新機能が多数搭載されている。Windows 10 Anniversary Updateは、「Redstone1」のコードネームで開発が進められているもの。

 Buildの基調講演では、BashからEmacsエディタを起動してJavaScriptファイルの内容を修正する「Ubuntu on Windows」のデモが披露されていた。

Ubuntuが提供するEmacsやsshクライアントといったユーザーモードアプリケーションの多くがBashから起動してそのまま動作する

 「Ubuntu on Windows」は、BashやLinuxコマンドラインになじんでいるアプリケーション開発者の利便性や生産性を高めるためのものと位置づけられている。開発やテスト環境向けのもので、サーバー上の本番環境での動作には適さないという。

 Build 14316で「Ubuntu on Windows」を利用するには、[設定]-[更新とセキュリティ]-[開発者向け]で[開発者モード]を有効にした上で、する。[コントロールパネル]の[プログラム]-[Windowsの機能の有効化または無効化]で[Windows Subsystem fo Linux(Beta)]を有効にした後、再起動する必要がある。

[Windowsの機能]で[Windows Subsystem fo Linux(Beta)]を有効にする

 「Windows Subsystem for Linux」は、Ubuntuのユーザーモードバイナリからのシステムコールを、Windowsのシステムコールへリアルタイムに変換して処理を行うもの。Anniversary Updateでは、Windowsストアから直接“Ubuntu on Windows”環境のパッケージをインストールできるようになるという。

LinuxのシステムコールをWindows向けにを変換するWindows Subsystem for Linux

 このほかMicrosoft Edgeの拡張機能も、発表済みの「Reddit Enhancement Suite」「Mouse Gestures」「Microsoft Translator」に加えて2つ追加されている。

「Pinterest」と「OneNote Clipper」の拡張機能が利用可能になった

 またBuild 14316には、スマートフォンなど複数のデバイス間でCortanaの通知を同期・連携するクロスデバイス機能、PCをMiracastのレシーバーとして動作させ、無線接続の外部ディスプレイとして利用可能にする[接続]アプリ、ユニバーサルアプリの[Skype]アプリプレビュー版、絵文字のアップデート、バッテリ設定とバッテリ節約機能のアップデートなど、多数の機能が新たに搭載されている。

岩崎 宰守