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ネットスプリング、Office 365との親和性が向上した認証アプライアンス新版

 株式会社ネットスプリングは25日、LDAPベースの認証アプライアンスサーバー「AXIOLE(アクシオレ)」において、新版「同 v1.13.3」を発表した。Microsoft Office 365との親和性を高めているのが特徴で、12月15日からファームウェアの提供する。

 AXIOLEは、LDAPベースの認証アプライアンスサーバー。認証機能に特化した製品のため、汎用的なLDAP製品とは異なり、ネットワーク認証に必要なスキーマはあらかじめ構築済みで、導入後直ちに運用を開始できるという。

 今回の新版では、まず、全国の大学と国立情報学研究所(NII)が連携して運用する「学術認証フェデレーション(学認:GakuNin)」の相互認証連携システム「Shibboleth」と連携するための、「AXIOLE IdPオプション」を強化した。

 強化されたこのオプションを利用すると、Shibboleth上でエンドユーザーがOffice 365にアクセスする際、そのユーザーの利用者認証を、Office 365のアプリケーション側でなくIdP側で認証可能になる。このため、組織内で認証許可を受けたエンドユーザーは、Office 365の利用に際して、再度の認証が不要になり、SSO(シングルサインオン)による利用が可能になるとのこと。

 また、Office 365が提供するメールアプリケーションのOutlookや、Office 365以外のリッチクライアントでのユーザー認証もSAML連携としてIdP経由で受けられるようになり、利用性が向上するとした。

 さらに今回、認証時にAXIOLEの内部LDAPを参照している場合に、外部の他LDAPの属性を、内部属性を補完する属性として取得しマージする「外部LDAP属性参照機能」も追加された。例えば、AXIOLEの内部属性で足りない属性を、Active Directory(AD)の特定の属性を参照して補完する、といった利用シーンに対応している。

 なお今回の拡張機能は、AXIOLEのIdP機能のみに限定した「IdP専用アプライアンスモデル(外部認証参照のみ)」、および仮想アプライアンス版「AXIOLE-i」にも、IdPオプションとして追加実装され、新版のリリースと同時に提供が開始される予定だ。

 価格は、「AXIOLE 500ユーザ エントリーモデル」が90万円から、AXIOLE IdPオプションが60万円から、IdP専用アプライアンスが167万円、などとなっている。

石井 一志