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ミラクル・リナックス、松江市にラボを開設 製品サポートや開発・検証を実施

 ミラクル・リナックス株式会社は15日、島根県松江市に「松江ラボ」を開設したと発表した。「松江ラボ」にはエンジニアが常駐し、Linuxのサポート業務や、OSS統合運用管理ソフト「Hatohol」の開発の一部と検証を実施する。当初は3名のエンジニアでスタートし、2020年には15名を目標に採用を進めるという。

 ミラクル・リナックスでは、国内でのニアショア開発を検討していたが、島根県松江市は、Rubyにも代表されるようにオープンソースの文化が根付いていることに加え、地元企業団体や自治体によるOSS協議会の活動や、学校でのOSS教育の取り組みなどが活発に行われていること、あわせて、地震などの自然災害が少なく、ディザスタリカバリ(DR)候補地として優れている点や、さまざまな企業誘致助成制度がある点などから、開設地として選定された。

 島根県ではソフト系IT企業を積極的に誘致しており、県内での事業のスタートアップ段階で必要となる雇用補助や、人材の確保・育成についての支援を実施している。同社は、島根県企業誘致プログラムの助成金対象企業として選定されており、今回の「松江ラボ」開設にあたっても、こうした島根県、松江市の支援を受け、事業を早期に立ち上げられたとのこと。

 なおミラクル・リナックスでは、2015年9月に島根大学での講義を実施するなど、かねて地元教育機関との連携を実施している。今回の「松江ラボ」開設により、OSSの開発・サポートを推進するとともに、今後も松江でのオープンソース活動に参画し、若年層へのOSS教育や雇用促進によって、地域の活性化にも貢献するとしている。

石井 一志