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人工知能により不正行為の「醸成」を検知 UBICとデジタルアーツ、メール監査による情報漏えい対策を提供

 株式会社UBICは、メール自動監査システム「Lit i View(LiV) EMAIL AUDITOR」と、デジタルアーツ株式会社のメールセキュリティ製品群「m-FILTER」を連携した情報漏えい対策ソリューションを、9月16日よりデジタルアーツを通じて販売すると発表した。

 このソリューションでは、「m-FILTER Archive」のメール収集・保存機能を生かし、スムーズにメール監査作業に移行可能。ユーザーは、m-FILTERに設定されたエクスポート機能により、簡単にLiV EMAIL AUDITORにメールデータを送れるほか、「m-FILTER MailFilter」により、疑いのある監視対象者のメール抽出や送受信制限などの対策をすぐに採ることが可能という。

 また、内部犯行者が不正行為をする前の段階に、不平や不満、不安を高める「醸成」の段階があることに着目し、UBICがこれまで蓄積したデータに基づいて、不正行為の予兆があるメールを人工知能により検知するのが特徴。「醸成」の段階を経ていない場合でも、不正行為の「準備」や、実際に不正行為に着手する「実行」など、段階ごとに分けたリスクを検出できるため、漏えいの未然防止や、「実行」されてしまった場合でも早期確認を行える。さらに、LiV EMAIL AUDITORの最新機能「Risk Prediction」により、メールの内容や件数に応じて、今後、 何日以内にリスクが発生するかの予測分析も可能とした。

 両社によれば、特に、人間によるメール監査では対応が追いつかない、数千人規模の大手企業や、機密情報を多く取り扱う企業、本社の目が届きにくい海外拠点の展開を積極的に行っている企業などに有効とのことで、このソリューションの導入により、人間による目視での監査に比べ、 500分の1から1000分の1に時間を短縮できるとしている。

石井 一志