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スリランカの「高速道路交通管制システム」でアライドテレシス製品が採用

冗長化による高い可用性などを活用

 アライドテレシス株式会社は31日、グループ会社のシンガポールAllied Telesis Asia Pacific Ltdのソリューションが、メインコントラクターの三菱重工業株式会社(以下、三菱重工)を通じて、スリランカ向け「高速道路交通管制システム」に採用されたと発表した。7月に完工したという。

 この交通管制システムが設置されたのは、スリランカ最大の都市コロンボと南部の都市マータラを結ぶ南部高速道路の、約120kmにわたる区間。工事は日本政府の無償資金協力により行われており、システム全体のパッケージ契約を実施した三菱重工のもと、アライドテレシスのネットワーク機器、およびソリューションが採用された。

 同システムは、雨天時や交通事故発生時に、高速道路の利用者へ各種交通情報を適切に提供して、渋滞や二次被害を防ぎ、安全で円滑な高速道路交通を実現していくためのシステム。ネットワーク機器は、交通情報表示板や車両検知カメラ、気象探知機などの路側機器と、データ処理や運用状況モニターを行う中央監視センターの間をつなぐICTインフラとして導入されている。

 こうした用途で利用されるICTインフラには、高い可用性が求められるが、アライドテレシスのソリューションは、コアスイッチをVCS(Virtual Chassis Stacking)により冗長化するとともに、センターと各インターチェンジをつなぐリング型ネットワークを、EPSR(Ethernet Protected Switched Ring)で冗長化し、可用性を高めている。さらに、路側機器を接続するスイッチには、屋外環境でも使用可能な産業用PoEスイッチを導入して、安定したネットワーク環境を構築した。

 なお現地へのネットワーク導入にあたっては、ネットワーク設計やネットワーク機器への設定、機器設置後の通信テストなどで、グローバル展開しているアライドテレシスの強みを生かし、同社とAllied Telesis Asia Pacific Ltdの現地海外拠点が連携。ワンストップのサービスを提供しているとのことだ。

石井 一志