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サイオス、機械学習機能を搭載したIT運用分析ツール「SIOS iQ」商用版

VMware環境における性能問題の原因分析・予測機能を追加

 サイオステクノロジー株式会社(以下、サイオス)は28日、機械学習機能を搭載したITオペレーション分析ソフトウェア「SIOS iQ Standard Edition」を販売開始した。

 SIOS iQは、VMwareの仮想環境で稼働するシステムの最適化と問題解決を迅速に行うために、機械学習技術を用いて開発されたITオペレーション分析ソフトウェア。物理ホスト、ストレージ、仮想マシン、アプリケーションなど、システムを構成する全要素の振る舞いを、24時間365日包括的に監視することができる。

 2月より、無償版の「SIOS iQ Free Edition」を提供していたが、今回は仮想環境の性能問題の原因分析と予測を行う機能を新たに搭載して提供する。同機能では、従来の閾値による異常検出とはまったく異なるアプローチを採用しており、異常値の判断基準となる閾値やポリシーを設定する必要がないため、運用効率の改善が見込めるという。

 具体的には、日常的な振る舞いと要素間の相関関係・相互依存性を学習し続け、閾値やポリシーを使うことなく、アノマリ(異常)を検出すると同時に、原因分析を行うことが可能。また、発生した問題の迅速な解決を可能にするだけでなく、システムへの影響も予測するので、深刻な問題の発生を未然に防止し、システムのサービスレベル向上にも寄与するとした。

 さらに、vSphereのvFRCや各フラッシュストレージベンダーが提供するフラッシュ・リードキャッシュ機能での最適なキャッシュサイズとブロックサイズを、SIOS iQが導き出して提案する機能も備えた。

 なお、VMware仮想環境でSQL Serverを利用している場合は、SQL Serverの振る舞いとその他の要素の相互関係を学習するので、性能問題に関し、さらに詳細な分析を行うことが可能だ。

 課金体系は、1物理ホストに1ライセンスを利用するサブスクリプション形式となっており、価格は、1物理ホストあたり年間24万円。日本、米国、欧州の各市場向けに販売するとともに、Free Editionの提供も継続するとしている。

石井 一志