ニュース

SAPジャパン、IoT活用やインダストリー4.0実現を支援する共同研究開発施設を開設

 SAPジャパン株式会社は1日、共同研究開発施設「SAP Industry 4.0 Co-Innovation Center powered by COIL(Co-Innovation Lab) Tokyo」を開設したと発表した。日本におけるIoT(Internet of Things)の活用や、インダストリー4.0の実現を支援するのが目的という。

 インダストリー4.0とは、IoTを活用し、産官学の連携によりものづくりを革新するため、ドイツ政府が推進する国家プロジェクト。本社がドイツにあるSAPはインダストリー4.0を推進する中心企業で、また米国のIndustrial Internet Consortium(IIC)にも加盟し、世界有数の実績を持っているとのこと。

 SAPジャパンではこうした背景のもと、「SAP Industry 4.0 Co-Innovation Center powered by COIL Tokyo」において、世界最先端の取り組み事例を顧客と共有するとともに、パートナー企業とも協業し、市場や業界特有の要件に適したソリューションを提供。さまざまな業界を革新するための、共同研究開発に取り組む考えだ。

 同施設は、は、独本社の研究開発拠点の直轄組織である「Co-Innovation Lab Tokyo(COIL Tokyo)」内に開設されるため、IoTを活用したイノベーションに取り組む日本企業に、IoTおよびインダストリー4.0に関する最新動向、先進的なソフトウェア開発事例などをいち早く紹介できるとした。

 また、COILパートナーのエコシステムを活用し、実際のソリューション開発におけるPoC(概念実証)も迅速に行えるとのこと。このほかにも、海外で展開するほかのCOILと連携し、グローバル市場を意識したCo-Innovationプロジェクトを実施できるという。

 なお、IoT推進のためにはセンサー・MPU、ネットワークインフラ、リアルタイム解析、業務プロセスが効率的に連携・機能する必要がある。このため、センサー・MPUやワイヤレス関連技術/ソリューションを手掛けるパートナーと、リアルタイム解析のためのプラットフォームであるSAP HANAおよびSAP ERPで培った業務ノウハウを持つSAPが協業することにより、日本にとって最適なIoTおよびインダストリー4.0ソリューションの開発、展開にシナジー効果を発揮できるとのことだ。

石井 一志