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リードヘルスケアがオラクルのBI製品を導入、営業支援システムを刷新

 日本オラクル株式会社は20日、株式会社リードヘルスケアが、ビジネスインテリジェンス(BI)製品「Oracle Business Intelligence Foundation Suite」を導入し、営業支援システムを刷新したと発表した。システムはすでに稼働開始している。

 ヘルスケアに関連した商品および情報を提供しているリードヘルスケアでは、約100名の営業担当者が利用する営業支援システムを運用してきた。しかし従来のシステムでは、営業担当者による入力作業やデータの取り込みに時間がかかることが課題になっていたという。また、地域ごとに細かく異なるニーズに対応したレポートを作成するのは難しかったとのこと。

 そこで、データ取り込みおよびレポート作成にかかる時間を削減し、意思決定の迅速化を支援するシステムを構築すべく、Oracle Business Intelligence Foundation Suiteの導入を決めた。同製品は、BIに求められる機能を1つの統合プラットフォームとして提供するソリューションで、レポーティング、ダッシュボード、非定型分析、多次元OLAP、スコアカード、予測分析といった、BIのための包括的な機能を統合プラットフォーム上で提供している。

 選定にあたっては、営業部門での計画入力において、Excelのインターフェイス上でデータ入力を行えること、また経営層向けレポーティングのためのBI機能を備えていることなどが評価されたという。

 具体的なシステムとしては、構成製品の1つである分析シミュレーション用多次元データベース「Oracle Essbase」によって予算計画を行うとともに、「Oracle Business Intelligence Enterprise Edition」を用いて情報を参照し、レポートを作成する仕組みを構築した。

 これにより、従来は営業担当者が手作業で行っていた入力作業を効率化し、データ取り込み時間も短縮されたため、営業担当者は、本来の営業業務に集中できるようになった。さらに、業務ユーザー自らが操作できるユーザーインターフェイスにより、地域や用途ごとに異なるニーズに対応したレポートも作成可能になっている。なおリードヘルスケアによれば、従来の情報系システムと比較し、レポート作成にかかる時間を最大で3営業日から即日へと短縮したとのことだ。

 また今回のプロジェクトでは、BIコンサルティング事業を手がける株式会社ジールがシステム構築を担当。新システムの導入・運用における全体のプロジェクト管理を支援した。また、通常は導入後に実施するスキルトランスファーもプロジェクト工程の中で行い、より実践に近い形でジールがサポートしたことで、稼働開始後はジールからの技術支援を受けなくとも、短期間で安定した運用を実現したとのこと。

石井 一志