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ビッグデータで信号制御、渋滞緩和の効果を確認〜NTTデータ

中国での実証実験結果から

 株式会社NTTデータは23日、中国・吉林市において、渋滞予測・信号制御シミュレーションの実証実験を実施し、ビッグデータを活用することで渋滞緩和効果が認められたと発表した。

実証エリア付近の渋滞の様子

 実証実験は2014年11月10日から12月12日まで、現地企業と協力して行われた。吉林市のバスに搭載された車載端末を通じて収集した8路線約200台のプローブ情報(車両の位置・速度などの情報)と、道路・交通量調査などの統計情報を組み合わせて渋滞予測・信号制御シミュレーションを実施。シミュレーション上の事前評価で最適化した信号設定を、市内中心部の交差点(6カ所)に設置された信号機(60台)に反映して交通を制御し、渋滞緩和やバス運行時間が改善されるかを検証した。

交通シミュレーションに基づく信号制御

 バス運行時間の改善結果として、実験における信号パラメータの変更により、交差点間の連動や青信号が点灯している時間の長さを改善したエリアにおいて、バスの運行時間が平均7%、最大27%改善。さらに交差点ごとの渋滞状況を分析した結果、「信号間の連動」を考慮して信号を制御した交差点では、平均速度が1〜2km/h程度改善しており、交通が実験前よりスムーズに流れていることが分かったという。

 以上の結果から「交通シミュレーション技術によって交通渋滞の緩和効果が確認できた」としている。信号制御設定などは実験後も吉林市で利用されており、今後の展開として、実証エリアを拡大し最適化対象と範囲を広げたり、タクシーGPSも活用するなど情報源を増やしたりするなど、吉林市全体でさらなる渋滞緩和が期待されているという。

 NTTデータは、今回の成果の検証をさらにすすめ、信号制御最適化ソリューションの実用化をめざす。また、すでに開発しているプローブ情報収集技術について、プローブ情報が不完全な場合にも対応できるよう、カメラ動画の分析やセンシングデータの組み合わせにより、交通状況を再現する技術開発に取り組むとしている。

 事業としては、2020年開催予定の東京オリンピックや世界各国で進められているスマートシティ関連プロジェクトへ技術展開を図り、信号制御最適化ソリューションをベースとしたシステム構築により、2020年度末までに国内外で100億円の売り上げをめざす。

(川島 弘之)