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日本IBM、さまざまなクラウド関連サービス・ソフトを提供する「Cloud Marketplace」

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は10日、クラウド関連ソフトやサービスを提供するマーケットプレイス「IBM Cloud Marketplace」を発表した。SaaS、PaaS、IaaSにまたがる多様な製品、サービスの探索、試用、購入を、Webを通じて可能にするもので、127のサービスメニューを用意。クラウドの利便性を大幅に向上させることができるという。

 すでに米国では2014年4月から提供を開始。290種類のメニューを用意しており、これらの経験や実績を生かしながら、日本のユーザー、ビジネスパートナー、開発者向けにサービスを提供。日本語でのナビゲーション、日本でのクレジットカード利用のサポートを開始する。

 日本IBM GTS事業本部クラウド事業統括担当の小池裕幸執行役員は、「ビジネス環境に適応し、変革のスピードを加速するには、ビジネスリーダー、IT部門、アプリケーション開発者が共同でいかに速くビジネスに対応したシステムを開発するかが大切であり、企業成長の鍵となる。これからのサービスの構築方法は、組み合わせと組み立てが重要になる。クラウドの柔軟性、スピードがこれを可能にする。ここにIBMのクラウドのポイントがある。Cloud Marketplaceでは、日本IBMが提供するすべてのサービスをここから利用できるようになる。Cloud Marketplaceを英語以外で提供するのは、日本語が初めてとなる」と、狙いを語った。

日本IBM GTS事業本部クラウド事業統括担当の小池裕幸執行役員
IBM Cloud Marketplace

 Cloud Marketplaceで提供するのは、SaaSアプリケーションでは例えば、IBM Mobile Web Push、IBM SmarterCloud Engageなど。PaaSとしては、IBM Bluemixのサービスや、IBM PureApplicationのパターンなど63のメニューを提供。IaaSでは、SoftLayerの仮想サーバー、ストレージなどを提供するという。

 さらにパートナーのソリューションも提供するとのことで、今後、品ぞろえを強化する姿勢もみせる。

 役割別や事業分野別、利用アプリケーション別にナビゲーションを行えるほか、カタログから購入、契約までをワンストップで行える。また、モバイルやアナリティクスといった特集ソリューションによる紹介、セルフサービスによる購入形態だけでなく、日本IBMのコンシェルジュによる案内、購入相談も行う。

 日本IBM GTS事業本部クラウド事業統括クラウドマイスターの紫関昭光氏は、「IBMのクラウドの特徴はサービスがたくさんあることだが、これがわかりにくいという問題も指摘されている。Cloud Marketplaceは、こうした問題を解決することができるもので、必要なサービスを探すことができ、必要な情報を得られて、サービスによっては無償で試用ができる。単に日本語化したものではなく、日本のユーザーが利用しやすいように作り直している。PaaSを例にとれば、クレジットカード決済を行うことで、30〜40秒で実行環境が整うということになる」とした。

日本IBM GTS事業本部クラウド事業統括クラウドマイスターの紫関昭光氏
Cloud Marketplaceのトップ画面

既存クラウドソリューションも大幅に強化中

 一方、日本IBMが提供するクラウドサービスの強化内容についても説明した。

 SoftLayerでは、これまで公表していた12億ドルを投資し、40カ所のデータセンターを活用。日本では、年内にデータセンターを設置する予定には変更がないとする一方で、SoftLayerビジネスパートナーが国内で120社以上に拡大し、過去8カ月で1200人以上が体験したという。

 「オンプレミスのアプリケーションをそのままベアメタルサーバーに移行してクラウド化できること、ビッグデータの分析アプリケーションを実行できるほか、モバイルと組み合わせたSystem of Engagementにあたるシステムを短期間で構築できるといった特徴を持つ」と説明した。

SoftLayerのアップデート

 また、IBM Bluemixでは、これまで、日本IBMとの直接契約による請求方式のサブスクリプションプランであったが、新たに日本のクレジットカード決済に対応。利用料に応じたPays As You Goプランを用意したという。

 「日本IBMとの契約を行うことで、実際に利用するまで、かなりの時間がかかっていた。利用者からの要望もあり、より簡単に利用したいというニーズに対応した」という。

 2014年4月時点では、31種類としていたIBM Bluemixのサービスメニューが、現時点では61種類にまで拡充。7つの簡易テンプレートと、4つの実行環境+Buildpack、49のサービス&アドオンを提供しているという。

IBM Bluemixのアップデート

 さらに、クラウド・ビジネス・ソリューションズを開始し、新たな契約形態で、業界や業務特化型のソリューションを提供することを明らかにした。

 IBMクラウド上で、IaaSコンポーネント、ソフトウェア製品、GBSアセット、サービスまでのコンポーネントをひとつの契約で提供。従量制課金体系、月額課金体系といった料金体系にも対応する。

 提供可能なソリューションとしては、予知保全や品質管理、ワランティ早期検知など、ビッグデータの予兆解析を意思決定やビジネス価値創出支援に活用するPredictive Asset Optimization(PAO)、統合した顧客情報をもとに、顧客に対して最適なアクションを抽出して推奨する最適化ソリューションと位置づけるnext best Action(nba)、従業員による不正な経費精算や取引先から不正請求をビッグデータとアナリティクスを活用して検出するための分析ソリューションであるFraud and Abuse Management System(FAMS)を提供する。

クラウド・ビジネス・ソリューションズを開始した

(大河原 克行)