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富士通エフサス、ワークプレイスの課題をトータルに解決する「まるごとイノベーション」

第1弾としてコールセンター向けを提供

 株式会社富士通エフサスは4日、さまざまな業種・業務の企業に向け、ワークプレイスにおける課題を解決する「まるごとイノベーション」シリーズを提供すると発表した。その第1弾として、「FUJITSU Infrastructure System Integration コールセンターまるごとイノベーション」(以下、コールセンターまるごとイノベーション)を販売開始する。

 「まるごとイノベーション」は、ICTと空間デザインを融合させ、ワークスタイル変革をワンストップで実現するソリューション。富士通エフサスでは2013年8月に、ICT機器だけでなく“快適な空間作り”を視野に入れたワークスタイルソリューション「オフィスまるごとイノベーション」を提供しているが、これを発展させたものになる。

 富士通エフサス 代表取締役社長の今井幸隆氏は、「当社とお客さまが企画から一緒になって、ワークスタイルビジョンを作るところから取り組み、ミーティングやテレワーク、付帯する多目的スペースなども含め、一体となって提供する。空間やファニチャーについては、それらを得意としているオフィス機器メーカーと一緒になってワンストップで提供していく」と、その特徴を説明した。

富士通エフサス 代表取締役社長の今井幸隆氏
オフィスまるごとイノベーション
「まるごとイノベーション」シリーズのコンセプト。ICT関連と空間デザインなどの非ICT関連を融合して提供する
ライフサイクルをトータルにサポートするのも特徴だ

 その第1弾となる「コールセンターまるごとイノベーション」では、コールセンターの新設・リニューアル・移転に際して、各種調査・企画の段階から、インフラ構築、ワークプレイス設計をワンストップで富士通エフサスが支援する。

 もともと富士通エフサスでは、富士通からコンシューマ向けPCのコールセンターを受託するなど、この領域では多くのノウハウを持っているとのことで、富士通エフサス 執行役員常務の平野一雄氏は、「そうした経験を生かして、コールセンターがどうあるべきかというビジョンをお客さまと共創し、価値を創造していく。それによって、“お客さまのお客さま”の満足度を向上させることになる」とした。

 そのために、コミュニケーターの電話対応表を行う「モニタリングサーベイ」、コールセンター研修などでコミュニケーターの品質向上を支援するほか、専門アナリストが“お客さまのお客さま”の声を分析して改善施策を見える化する「VOC分析」、コールセンター品質の指標を見える化する「品質管理」、“お客さまのお客さま”に成り代わってコールセンターの電話対応を評価する「ミステリーコール」などで、顧客満足度の向上を図るという。

 一方、実際の設備については、快適なICT・空間を提供するための「ワークプレイスソリューション」と、インフラ設備を提供する「インフラソリューション」を用意した。このうち「ワークプレイスソリューション」では、コミュニケーターエリア、ディスカッションエリア、見学エリア、リラクゼーションエリアなどにおいて、効率的に業務を行え、かつリラックスできる快適な環境整備、空間作りを支援。「インフラソリューション」では、コールセンターに必要なセキュリティ、ネットワーク、通話録音やCTI・IVRといった領域で最適なソリューションを提案するとのこと。

「コールセンターまるごとイノベーション」のコンセプト
コールセンタービジョンの共創
ワークプレイスソリューション
インフラソリューション

 参考価格例は、1フロア、200ブースの規模で、コールセンタービジョン共創、インフラソリューション(セキュリティ設計/導入)、ワークプレイスソリューション(空間デザイン、什器選定/導入)といった内容で7000万円(税別)から。

 なお富士通エフサスでは、2016年度末までに、「コールセンターまるごとイノベーション」で20億円の売上を目標としている。

石井 一志