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TIS、Dynamics AX 2012をクラウド型で提供する「グローバル導入サービス」

中国やASEANに進出する日本企業が対象

 TIS株式会社は9日、中国およびASEANエリアに展開する日本企業を対象に、MicrosoftのERPソフト「Dynamics AX 2012」をクラウド型で提供する「Microsoft DynamicsAX2012 グローバル導入サービス」(以下、グローバル導入サービス)を発表した。システム導入からクラウド提供による運用までをTISがワンストップでサポートするため、海外拠点での導入負担の大幅な軽減、業務の効率化、グローバルでのIT統制の実現を支援できるという。

 Dynamics AXは、SFAから会計、販売、購買、生産、CRM、帳票・BIツール、ワークフローなど、製造業のサプライチェーン構築に必要な機能を標準装備したERPパッケージ。カスタマイズ性も高く、複雑な業務要件、プロセスに対応可能なほか、Microsoft Officeをはじめとした自社製品との高い親和性や、多言語・多通貨の標準サポートといったグローバル対応も特徴だ。

 TISが提供する「グローバル導入サービス」は、このDynamics AXの最新版である「同 2012」をクラウド型で提供するサービス。システム導入コストの軽減と短期導入を可能とする「DynamicsAX2012グローバル向け業務テンプレート」(以下、業務テンプレート)、導入時の負荷を軽減する「グローバル導入支援サービス」、システム管理者の運用負荷を軽減する「クラウドサービスfor DynamicsAX2012」の3つで構成される。

 このうち「業務テンプレート」では、アジア各国の日本企業の拠点へ、Dynamics AXをはじめとするERPシステムを導入してきた、TISのこれまでの実績とノウハウを集約しているため、このテンプレートをベストプラクティスとして活用してカスタマイズ量の最小化を実現することで、システム導入コストの軽減と、最短3カ月での短期導入が可能になるとした。

 インフラとしてはTISのIaaS「TIS Enterprise Ondemand Service」を利用し、インターネットVPNで各拠点から接続する形となる。

 価格は個別見積もりだが、例えば、製造業の海外販社が中国・ASEANで利用する場合、10~20ユーザーで、初期費用は750万円(税別)から。TISでは、2015年度までに30件の導入を目標としている。

「グローバル導入支援サービス」の工程イメージ

石井 一志