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富士通と井関農機、食・農クラウド「Akisai」で提携

生産マネジメント機能をカスタマイズ、井関農機が販売

 富士通株式会社は12日、食・農クラウド「Akisai(アキサイ、日本語通称:秋彩)」の取り組みとして、農業機械専業メーカーの井関農機株式会社と協業すると発表した。農業生産者向けサービス「FUJITSU Intelligent Society Solution 食・農クラウドAkisai 農業生産管理SaaS 生産マネジメント」(以下、農業生産管理SaaS 生産マネジメント)において、さらなる付加価値の開発・提供を共同で進める。

 従来の「農業生産管理SaaS 生産マネジメント」は、圃場(ほじょう、作物を栽培するための農園)に設置したセンサーやカメラから、気温、温度、日射量、作物画像、土壌温度などのデータを収集するほか、作業者が携帯するスマートフォンからも、作業実績、生産履歴、作業場所把握などのデータをクラウドに収集し、これらを分析することによって、データを生かした農業経営力の向上につながる機能を提供してきた。

食・農クラウド「Akisai」商品体系

 今回、協業の第1弾として井関農機は、「農業生産管理SaaS 生産マネジメント」に対し、農業機械製造・販売を通じたノウハウをベースとしたカスタマイズを加え、農産物の管理機能などを強化。2014年度より、井関農機のサービスとして同グループからの提供を行う。また今後は、井関農機の農業機械から収集される情報を連携させ、農業生産者への付加価値の高いサービスを、両社で開発・提供することで合意したとのこと。

 一方、富士通では、自社販売でのサービス販売に加えて、井関農機が持つ農業生産者との販路を生かし、販売拡充を図る考えだ。

トラクター利用時のイメージ

石井 一志