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SBT、ヤフーの「プレハブデータセンタ」にバッテリ内蔵サーバー300台導入

 ソフトバンク・テクノロジー株式会社(SBT)と米Super Micro Computerは7日、ヤフー株式会社(Yahoo! JAPAN)の推進する「プレハブデータセンタ」に、Supermicro製バッテリユニット内蔵サーバーを合計300台導入したと発表した。

 「プレハブデータセンタ」は、過度な空調設備やUPS、発電機をなくし、可搬型のプレハブに数ラックを1ユニットとした設備を設置することで、短期構築の実現を目指した次世代インフラ。同社のサービスインフラ環境を安定的に運用し、ファシリティコストを削減するための施策として、2011年9月より開始しているプレハブデータセンタ・プロジェクトの実証実験を通して構築が進められている。

 必要最低限の電源とするため、サーバーにはバッテリ内蔵型を採用しており、Supermicro製品を要件に沿って、バッテリ周りにカスタマイズを施したオリジナルモデル「PWS-206B-1R(200W)」を、2011年9月の導入開始から合計300台を導入した。

PWS-206B-1R

 従来のデータセンターよりイニシャル費用の指標となるMW単価(データセンター全建築費用/サーバー使用可能電力)で約6割の削減に成功した。ランニング費用にあたるデータセンター内のエネルギー効率指標のPUE値においても、目標数値よりも良い成果を達成したとしている。

 なお、8月には富士通のバッテリ内蔵サーバーが同じように「プレハブデータセンタ」に導入されたと発表。現在は2棟目以降も構築されており、両社製品を使用した実証が続けられている。なお、上記「約6割」という数字は2011年に1棟目が完成した時点で達成されていたもので、現在はさらに効率化が進んでいるものと見られるが「具体的には開示していない」(ヤフー)とのこと。

川島 弘之