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キヤノンITS、データセンター移設支援サービスの本格提供を開始
キヤノンMJグループ統合情報システムのBCP・DR体制構築ノウハウを活かす
(2013/7/25 13:00)
キヤノンITSは、移設支援からシステム構築・運用、ネットワーク回線構築までワンストップで提供するデータセンター移設支援サービスを本格的に開始すると発表した。データセンターサービスやシステム運用サービスなどのストック型ITサービス事業全体で、キヤノンMJグループで2015年に売上高500億円を目指す。
キヤノンITソリューションズ株式会社(キヤノンITS)は、キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)グループのITソリューション事業の中核企業。キヤノンMJグループは、2011年より開始した5カ年計画「長期経営構想フェーズII」の重点戦略において「グループ経営革新」を掲げ、グループ統合情報システムの安全性・安定性の向上を推進してきた。
2011年7月には、グループ企業のクオリサイトテクノロジーズ株式会社が運営する沖縄データセンターに、災害発生時のバックアップとしてグループ統合情報システムのDR(Disaster Recovery:災害復旧)サイトを3カ月で構築。この5月には、グループ社員約2万人が利用する基幹システム全49ラックを、幕張事業所からキヤノンITSが運営する西東京データセンターに、システム休止3日の短期間で移転した。
ティア4基準に対応する設備やセキュリティを備え、強固な地盤に立地する西東京データセンターへ移転することで、安定稼働やセキュリティ、事業継続性などの面における従来の課題を解消。沖縄データセンターのDRサイトと合わせて、BCP(事業継続計画)型システム運用体制を構築した。キヤノンMJではこれらの刷新したシステム上で、今後、グループ全体の部門システムやウェブサーバーをITサービス共通基盤「SOLTAGE」上で稼働させる。
キヤノンITSは、従来から事業の一環としてデータセンターやシステム移転支援も手がけていたが、今回のシステム構築事例で培ったノウハウを活用し、データセンター移設支援サービスを本格展開する。
移設支援からシステム構築、ネットワーク回線、システム運用まで、ワンストップで提供する。データセンター移設支援サービスでは、移設プロジェクトの立ち上げから既存システムの調査、要件定義、機材調達・運用環境準備、移設、運用まで、移設プロジェクト全体をマネジメントするコンサルティングサービスを行う。
キヤノンITSは、西東京データセンターを中心にデータセンター事業を強化。東日本大震災以降、BCPやDRが注目され、最新設備を備えたデータセンターへのシステム移設や、遠隔地のバックアップサイトなどの需要が増大しているが、キヤノンITSではワンストップでの提供を強みとして移転や構築事業を積極的に提案していく考えだ。