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富士通エフサス、「みなとみらい Innovation & Future Center」開設
~人材育成、コラボレーション、イノベーションの拠点に
(2013/6/28 06:00)
株式会社富士通エフサスは6月26日、人材育成とイノベーションの実践の場として、研修センターとフューチャーセンターの機能を融合した拠点として、「みなとみらい Innovation & Future Center」を開設すると発表した。
フューチャーセンターは、多様な人々が集まり、対話を通じて豊かな未来を創る場として、1990年代にスウェーデンで誕生。政府、民間企業、大学など様々な組織により設立・運営されており、近年日本でも設立が進んでいるという。
「みなとみらい Innovation & Future Center」は、現場起点のイノベーションを実践する人材育成、社内外の多様な人々との対話とコラボレーション、創造を形するプロトタイピングなどの活動を展開することで、顧客とともに豊かな未来を共創することを目指している。
富士通エフサス代表取締役社長の今井幸隆氏は、「主にITインフラサービスのリーディングカンパニーということで、数千人のエンジニアを擁し、基盤の部分を中心に提供してきたが、近年は環境の変化により、顧客の価値がかなり変わってきている。その要因としては、クラウド・仮想化への大きな流れ、ITサービスがモジュール化される流れが挙げられる」と説明。
こうした変化の中にあって、「いままでのITインフラサービスだけでは生き残っていけない。新しいサービスを提供することが急務となっている。ITインフラサービスを提供する事業者として、安定・安全を日々守っている中で現場に密着したアイディアが出てくる」(今井社長)。
現場ならではのアイディアを活かし、また顧客をはじめとした社外の人々とも活発な議論を交わす中で、ICT領域以外のサービスも含めた「トータルサービス」を実現する企業への変革を加速する場としたいと述べた。
当初は社内のイノベーションを中心に活動をはじめ、顧客と一緒になって価値を作っていく、最終的には社会に貢献するイノベーションを創出したいとした。国内外でのフューチャーセンターとの連携も図っていくほか、地域社会に根ざした活動も狙いのひとつに挙げている。富士通グループでは農業ICTや医療介護分野でのICTに取り組んできているが、地域の現場との交流や議論を通じて、農業ICTはもとより、これまでICT化されていない分野での新しいサービス創出につなげたい考えだ。
富士通エフサスは2010年に次世代ビジネス企画推進本部を設立、新たなビジネス領域の開拓に取り組んできた。また、全社員一人ひとりが現場起点でイノベーションを実践できる組織を目指して、社内外の企業家や研究者との知識創造の場、サービス・イノベーション・フォーラムを2011年にスタート。今回開設する「みなとみらいInnovation & Future Center」は、こうした取り組みを加速させるものと位置づけている。
「みなとみらい Innovation & Future Center」は、構想から完成までに約1年。フューチャーセンター開設において実績のあるコクヨ株式会社、コクヨファニチャー株式会社の協力により、オープンな対話とコラボレーションを促す空間としてデザインされた。
メイン施設の「Camping studio」は、スライディングウォールによって自在にレイアウト可能な空間とステージを備え、大規模セミナーやワークショップなどの多彩なイベントに対応。キッチン・カウンターも併設しておりパーティ会場としても利用できる。
古代ギリシャ語で「場」を意味するTOPOSを名に持つ「Studio“TOPOS(トポス)”」では、グループでの集中討議ができる4室のブレークアウト・ルームやステージも備え、多目的な利用に対応する。
ふれ(触れる、フレンドリー)、けん(研修、体験、実験)を組み合わせた「ふれけん」を名称とした「Fureken Lab(フレケン・ラボ)」では、富士通のICT機器を備え、保守教育を実施。実機を使ったプロトタイピングなども行えるようになっている。