ニュース

EMCジャパン、最大145%性能を向上したビッグデータ分析アプライアンス

 EMCジャパン株式会社は5日、ビッグデータ分析アプライアンス製品「EMC Greenplum Data Computing Appliance Unified Analytics Pratform Edition(以下、Greenplum DCA UAP Edition)」を発売した。これまでの「Greenplum DCA」の機能と性能を大幅に強化し、統計分析、予測モデル、機能学習に使用される分析に最適化された拡張性の高いシステムに再設計したという。これにより急増しているデータ量、多様化するデータの種類からビジネス価値を引き出すための新しい分析プラットフォームを実現する。

 「Greenplum DCA UAP Edition」では、構造化/非構造化データの両方を分析可能。分析に最適化されたSQL用の「Greenplum Database」、Hadoop処理向けの「Greenplum HD」と「Greenplum」パートナーのBI製品、ETL製品、分析アプリケーション製品を単一のアプライアンスに統合した。各コンポーネントは「Greenplum」開発部門において構成し、最適化した状態で出荷。導入後の設定やチューニング作業が不要なので、手軽に導入できるという。導入後はGUI環境で運用管理できる「Greenplum Command Center」が利用できる。

 MPP(大規模並列処理)アーキテクチャを採用した製品として、専用ハードウェアに依存せずにコモディティのハードウェアを採用し、コストパフォーマンスを高めた。スケールアウトさせることでペタバイト級の処理が可能という。

 従来製品と比べると、データロード性能は60%向上し、16テラ/時間(1ラック構成)の性能を実現した。加えてデータスキャニング性能を70%向上し、多重ワークロードに対して145%の性能向上を実現したとのこと。

 また、重複排除ストレージ「EMC Data Domain」を統合することで、最大13TB/時で「Greenplum Database」モジュールのバックアップ・リカバリが可能。スケールアウトストレージ「EMC Isilon」と統合することで、スナップショット、ミラーリング、バックアップ、リカバリ、レプリケーションによってデータも保護できるHDFSストレージを実現する。

 「Greenplum DCA UAP Edition」の価格は、データ容量36TB(圧縮時)の1/4ラックモデルが5000万円(税別)から。

(川島 弘之)