EMCジャパン、重複排除バックアップ製品「Data Domain」「Avamar」新版


 EMCジャパン株式会社は12日、重複排除バックアップ/リカバリの新製品「Data Domain DD990」および「EMC Avamar 6.1」を発表した。


Data Domain DD990

Data Domainラインアップ

 DD990は、重複排除バックアップ/リカバリの専用アプライアンス製品。データをDD990に格納する際に重複排除を行う。有効容量が最大で570TB、長期保存目的の場合は最大1.3PB(Data Domain Extended Retentinソフトウェア・オプション使用時)まで拡張できる。最大転送速度は31TB/時(Data Domain Boost使用時)。

 Data Domain Boostでも機能強化が図られた。重複排除の一部処理をData Domainストレージの前段にあるバックアップサーバーに移す機能だ。先に重複排除を行ってからネットワークにデータをながすことで帯域の節約となる。また、Data Domainストレージ自体の負担も軽減できるのがメリットとなる。

 今回、対応するバックアップソフトが拡充された。同機能は既存のバックアップサーバーにプラグインすることで利用できるが、従来のSymantec Backup Exec/NetBackup、EMC NetWorker/Avamarのほか、新たにEMC Greenplum、Oracle Recovery Manager、Quest vRanger Proもサポートした。

 「新製品により、既存製品の2倍のバックアップ処理能力、約5倍の容量を実現した。企業全体のバックアップを統合したいというニーズに応えていく」(EMC バイス・プレジデント兼バックアップ・リカバリ・システムズ部門 CTOのウィンザー・スー氏)。価格は最小構成で数千万円からとなる。


EMC Avamar 6.1

 一方のEMC Avamar 6.1は、クライアント側で重複排除を行うバックアップ/リカバリソフト。PC、ファイルサーバー、仮想環境などのバックアップを対象としている。

 新版では、仮想環境向けのデータ保護機能を拡大した。具体的に、VMware環境でのリカバリ処理能力を向上したほか、新たにHyper-Vのバックアップに対応した。

 Data Domainとの統合も進んだ。EMC Avamar 6.0の時点で管理画面がAvamarに一元化されていたが、今回さらにData Domain Boostによるマルチストリーミング(多重バックアップ)機能がEMC Avamarに追加され、EMC Avamar→Data Domain Boost→Data Domainストレージという流れでバックアップを行う差異のスループットが向上。従来比で最大4倍の速さを実現するという。

 価格は、有効容量1.3TBの最小構成時で358万5000円(税別)。

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