富士通、ビッグデータ活用支援クラウドサービスをリニューアル
「スタンダード」と「プレミアム」の違い |
富士通株式会社は10日、ビッグデータ活用基盤をクラウドサービスとして提供する「データ活用基盤サービス」において、サービス体系および料金体系を刷新すると発表した。利便性とコストパフォーマンスを高め、「データ活用基盤サービス(スタンダード)」(以下、スタンダード)と「データ活用基盤サービス(プレミアム)」(以下、プレミアム)として同日より提供開始する。
「データ活用基盤サービス」は、大量のデータを収集・蓄積し、データ分析や将来予測を行う基盤をクラウドサービスとして提供するもの。これを活用することにより、例えば、商品の返品率やSNS分析による商品企画などのマーケティング分野、製品の故障予測による保守・メンテナンス、即座に異常検知が求められるエネルギーマネジメント分野などで、新たなビジネスの構築や現状の課題解決に寄与できるという。
今回はこのサービスを、新規のシステム検証のトライアル利用や、スモールスタートでコストを抑えたい小規模システム向けの「スタンダード」と、本格的にビッグデータ活用に取り組む大規模システムに向けた「プレミアム」に分けてメニュー化した。
両メニューともに、基本サービスとオプションサービスで構成されており、オプションサービスを組み合わせることで、データ活用のパターンに応じた個別のシステムを構築可能。基本サービスでは、プラットフォーム上の各システムにおける運用機能や、各サービスに格納されたデータを連携させるためのジョブの登録機能を提供。また、インターネットに接続された環境アクセス(データの収集・保存、参照、削除、通知)でき、非構造データを扱うことのできるストレージ機能も用意されている。オプションでは、リレーショナルデータベースサービス、複合イベント処理サービス、並列分散処理サービスが提供されるとのこと。
ユーザーは、専用のサービスポータルから申請することで、通常は数週間から数カ月かかるシステム構築期間を数時間から数日へ短縮でき、ビッグデータ処理に必要なハードウェアとソフトウェアの調達を迅速に行えるのがメリット。さらに従量課金制であるためスモールスタートしやすく、増設・縮小にも対応可能とした。
なお「スタンダード」では1システム、「プレミアム」では複数システムの構築が可能。また「スタンダード」では、仮想環境上のCPUやディスクなどのハードウェア、そのハードウェア上でビッグデータを処理するためのソフトウェアなどにおいて、利用可能なICTリソースに制限が設けられているが、「プレミアム」では「スタンダード」の約10倍の拡張性を確保できる。
価格は、それぞれ月額32万円(税別)から、月額290万円(税別)から。