奈良先端科学技術大学院大学、NECフィールディングのコンテナ型データセンターを採用
コンテナ型データセンターのイメージ図 |
日本電気株式会社(NEC)は24日、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学(以下、NAIST)からコンテナ型データセンターを受注したと発表した。NAISTではこのデータセンターを利用してキャンパス内に災害時のバックアップ環境を整備し、12月から稼働させる予定。
今回NECが提供するコンテナ型データセンターはNECフィールディング製で、汎用空調機を使用して高い冷却効率を実現しながらも、データセンターの基礎部分に空調機などを収納しているため、広いラックスペースを確保できるのが特徴。内部に最大14ラックを設置できるという。また、コンテナ本体が耐震構造を採用しているほか、搭載されるラックも免震装置を装備しているので、地震の際にもデータの安全が確保されるとのこと。
NAISTでは、災害対策(DR)の研究と評価、および実現を目的として、自学内へのデータセンター設置を計画していたが、短期間・低コストで導入できるだけでなく、運用・保守がしやすく、さらにセキュリティも確保できる点からコンテナ型データセンターの採用を決定。バックアップ環境を充実させることによって、教育研究システムの可用性を高めるという。
同時に、研究室の既存サーバーをこのデータセンターに集約してサーバーの効率的利用を図り、教員や学生の教育・研究環境の向上、および省エネ環境を実現するとした。
NAISTは今後、太陽光パネルを使用した発電システムと高圧直流電源を組み合わせた電源の活用によるシステムをこのデータセンターで利用し、継続的稼働やさらなる省エネ環境の構築を目指すほか、大学内の建物とデータセンターを小電力無線システムによりネットワークでつなぐといった災害対策を計画。加えて、沖縄科学技術大学院大学や北陸先端科学技術大学院大学と連携して相互バックアップシステムを構築する取り組みも予定している。