電子カルテ情報の迅速な把握にサイボウズガルーンを活用、高知県近森病院
サイボウズ株式会社は1日、高知県の社会医療法人近森会 近森病院へ、大企業向けグループウェア「サイボウズ ガルーン」とWebデータベース(DB)「サイボウズ デヂエ」を1900ユーザー規模で導入したと発表した。同院では、電子カルテと連携させた業務の効率化に取り組んでいる。
昭和30年代から高知県の緊急医療の中心的役割を担い、高知県から「救命救急センター」に指定されている近森病院では、「チーム医療」を治療方針に据え、メンバーがそれぞれの専門性を発揮し合う医療体制を築いているという。
医療現場で本業に集中するために、短期間で効率よく情報を取得する仕組みが必要となり、全員が使いこなせたことからガルーンを採用。医療現場スケジュール調整、通達、回覧に頻繁に活用され、院内の情報共有基盤として利用されている。
具体的に、月に約500件の急患を受け入れる近森病院では、迅速かつ確実に動けるようガルーンのポートレット機能(さまざまな情報やアプリケーションをパーツとして切り出したもの)を活用し、電子カルテの中から病床稼働率や急患件数といった情報を切り出して表示。電子カルテの複雑な操作画面から探す手間を削減した。
また、ガルーンとデヂエを連携させ、電子カルテ情報を外部に公開する手続きの管理やメンバーのシフト管理に活用。デヂエに情報を集約することで、紙の使用量を減らし、検索製を向上させたという。
同院でシステム管理を担当する診療支援部 主任の奥田興司氏は「ガルーンでスケジュール調整を行いながら、自然と電子カルテ情報も目に入ってくる仕組みを開発しました。電子カルテはユーザーインターフェイスが複雑なため、病床稼働率や空きベッド数といった欲しい情報にすぐにたどり着けません。これらの情報をガルーン上に表示することで、業務に忙しい院内メンバーもすぐに確認できるようになりました」と語っている。