日本HP、大規模な仮想環境を構築できるアプライアンス「HP VirtualSystem」

第1弾はVMware vSphere環境が対象


エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 サーバーマーケティング統括本部 インダストリースタンダードサーバー製品本部 製品企画部の荒木裕介氏

 日本HPは27日、仮想環境の構築に最適化されたアプライアンス製品「HP VirtualSystem」シリーズを発表した。第一弾として、VMware vSphereに対応した「HP VirtualSystem for VMware」を10月中旬より販売する。ラインアップは導入規模(仮想インスタンス数)に応じた3種類を展開。参考価格は2600万円から。

 同社は次世代ITインフラの理想像「HP Converged Infrastructure」を体現する製品群として「HP Converged Systems」を位置づけ、「HP CloudSystem」「HP AppSystem」を提供してきた。

 これらに加えて提供するのが、今回の仮想化基盤「HP VirtualSystem」。仮想環境に最適なコンポーネントを事前検証済み構成で提供するアプライアンス製品で、まずはVMware vSphere環境向けの「HP VirtualSystem for VMware」を10月中旬より販売する。近日中にHyper-V対応モデル、仮想デスクトップ対応モデルもリリースする予定。

 「HP VirtualSystem for VMware」は、サーバー、ストレージ、ネットワークなどの基盤コンポーネントと、最新の仮想化ソフト「VMware vSphere 5」、運用管理ツール「HP Insight Control for VMware vCenter」、工場での導入サービス、24時間年中無休の保守サービスで構成される。

 エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 サーバーマーケティング統括本部 インダストリースタンダードサーバー製品本部 製品企画部の荒木裕介氏は、「大規模な仮想環境では、製品選択の複雑性、データ量の増大、ネットワークボトルネックの問題などが生じる。また、大規模なシステムをベンダー混在の製品で構築すると相互検証が煩雑になり、管理ツールもばらばらになってしまう。それら管理の手間を省いて、迅速に大規模な仮想環境を構築したいお客さまが対象となる」と狙いを語った。「もちろん、ベンダーロックインを回避したいお客さまには別の手段でも支援する」ともしている。

サーバー仮想環境も部門単位の導入から全社的な導入が始まるにつれ、組み合わせの複雑化、データ容量の増加、ネットワークトラフィックの増大、バラバラな運用管理ツールといった課題が出てきたこうした課題に仮想化前提のITインフラを提供するのが「HP VirtualSystem」

「HP VirtualSystem for VMware」コンポーネントの概要
VS2

 ラインアップは、約400台までの仮想マシンを集約できる「VS1」、約1200台まで集約できる「VS2」、約6000台まで集約できる「VS3」の3種類。

 VS1はラックマウントサーバー「HP ProLiant DL380 G7」とiSCSIストレージ「HP P4500 SAN」を、VS2はブレードサーバー「HP ProLiant BL460c G7(以下、BL460c)」とiSCSiストレージ「HP P4800 SAN」を、V3はBL460cと「3PAR Storage Systems」を組み合わせ、ネットワーク製品は全ラインアップ共通で「HP Networking A5800-24G×2/A5800-24XG-SFP+×2」を採用する。

 参考価格は、VS1が2600万円から、VS2が5900万円から、VS3が1億3700万円から。

 いずれの共有ストレージも、ストレージ作業の負荷を対応ストレージハードウェアに任せる「VAAI(vStorage APIs for Array Integration)」、仮想マシンと連携したスナップショット機能、災害対策機能「SRM(Site Recovery Manager)」、ストレージ属性管理機能「VASA(VMware Aware Storage APIs)」などとのVMware技術と連携した管理が可能。

導入規模に合わせた3種の製品ラインアップVMwareストレージ機能との連携

 管理ツールには、HPのハードウェア管理ツールを「VMware vCenter」へ統合した「HP Insight Control for VMware vCenter」を提供する。両ツールの統合により、仮想ネットワークと物理ネットワークの一元管理を実現。具体的な連携機能としては、ESXサーバーのベアメタルインストール、障害監視機能のvCenterアラームへの統合、vCenterからの詳細な構成情報の取得、ネットワーク構成のグラフィカル表示、仮想マシンとストレージのマッピングなどが可能になる。

HP Networkingによってシンプルで高速なネットワーク環境を実現「HP Insight Control for VMware vCenter」画面例。仮想・物理ネットワークを一元管理

 セキュリティ面では、「HP TippingPoint IPS」と「VMware vShield」を組み合わせて、物理・仮想両環境を同時に保護。物理ホスト間・物理ホスト-VM間・VM間の保護と分離のほか、物理ホストとVMのセキュリティポリシー同期などを実現している。

 なお、「HP VirtualSystem」はすでに発売済みの「HP CloudSystem」の下位モデルという位置づけで、プライベートクラウドを検討する際に「HP CloudSystem」への移行支援も用意している。「HP CloudSystem」では、プライベートクラウドを実現するための自動化・統合管理ソリューションが利用でき、具体的に「セルフサービスポータル」「プロビジョニングの自動化」「アプリケーションの配布と監視」「パフォーマンス管理」などが可能となる。

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