本格導入フェーズに入るクラウドへ注力、ビジネスを加速させる~日本マイクロソフト樋口社長
代表執行役社長の樋口泰行氏 |
クラウド事業の本格化 |
「“クラウド元年”だった昨年度から、本年度は本格的な企業導入フェーズへと移るだろう。当社としてもオファリングが拡充されており、ますます加速していきたい」――。日本マイクロソフト株式会社は6日、2012年度(2012年6月期)の経営方針に関する記者会見を開催。代表執行役社長の樋口泰行氏は、クラウドに対する注力を、引き続き行っていくと力強く述べた。
日本マイクロソフトではこれまで、BPOS(Business Productivity Online Suite)とWindows Azureを2つの柱としてクラウドビジネスを行ってきたが、BPOSの後継となるOffice 365を大々的に発表したほか、Windows Intune、Dynamics CRM Onlineなどのクラウドサービスを2011年にリリース。クラウドのオファリング拡充に大きく力を入れてきた。
また一方では、24×7の日本語サポートの提供、販売体制の確立など、クラウドを支える体制を強化。さらに、「クラウドになってもパートナーシップが基本」(樋口社長)との姿勢から、パートナープログラムの整備とパートナーのリクルートにも力を入れ、現在では1025社のクラウドパートナーを獲得するに至ったという。
樋口社長は、このような背景を受けて「プライベートクラウドを支援するHyper-V Cloudなどと合わせ、フルスタックのクラウドサービスがそろった。東日本大震災の後、リモートワークやディザスタリカバリ、可用性などのニーズが高まっており、クラウドも本格的な導入フェーズに入ったと考えている」と、クラウドへの注力を強調。
その上で、「グローバル競争力強化のための基盤や、エンドユーザーへのサービス提供のために当社のクラウドを利用する動きも増えた。このような動きに対応するため、品質やサポート体制、信頼性といった対応強化を行っていく」とも話している。
なお、2012年度に向けたテーマは「日本の『変わる』を支援し、お客様やパートナー様からより信頼される企業へ」。2011年度でテーマとした「中長期視点での日本市場への戦略とコミット」を2012年度も継続した上で、顧客の変化を支援していくとの姿勢を示した。
クラウド分野での取り組み | 2012年度へ向けて |