グリーン・グリッド、データセンター省エネアワードを今年も開催へ

“いまわたしたちができる”省エネ対策を広く募集


グリーン・グリッド 日本マーケティング委員会代表の坂内美子氏
The Green Gridプレジデントのジョン・タシーロ氏も登壇

 グリーン・グリッドは9日、日本国内のデータセンターを対象に、エネルギー効率の向上に取り組む団体・企業を評価・表彰する「グリーン・グリッド データセンター・アワード 2011」を開催すると発表した。募集期間は6月13日~9月16日。受賞(最優秀賞・優秀賞・特別賞)発表は10月を予定する。

 同アワードは、国内では2010年より始まった、データセンターのエネルギー効率化への取り組みを評価するもの。英DatacenterDynamicsがグローバルに行っているアワードで、国内では今回が2回目となる。

 特徴は、「改善活動」の内容を中心に評価し、PUE/DCiEといった指標の絶対値を比べるものではない点。ラックの台数・規模も問わないので、企業内サーバールームの取り組みでも応募が可能となっている。

 評価項目は、「定量化」「目標設定と計画性」「継続性」「社会貢献性」「独創性」。それぞれを最大20点とし加点方式で審査する。前回とほぼ条件や項目に変わりはない。唯一「独創性」という新しい評価項目が追加されているのが特徴で、「例えば、エネルギー効率の高い事業継続計画を立てている、など企業それぞれに特色があると思う。そうした点も今回は積極的に評価したい」(グリーン・グリッド 日本マーケティング委員会代表の坂内美子氏)としている。

 具体的な応募条件は、「国内限定」「2010年12月1日以前より実務運用していること」「応募時点で最低6カ月以上、エネルギー効率化に取り組んでいること」「改善前後でPUE/DCiEによる定量化がなされていること」など。

応募条件評価基準

 前回の応募は8社。より盛況にするため、今年も気軽な参加を呼びかける。特に東日本大震災を境に日本は重大な電力問題に見舞われている。坂内氏は、「今年のテーマは『いま私たちができること』。今年は日本にとって、人の人生を変える、国のエネルギー政策を変えるほどに特別な年になってしまった。今回のアワードでは、みなさんがいま何ができるのかをもういちど考えるきっかけにしたい」とコメント。

 また「データセンターの効率化には、去年より強いスポットライトが当たっている。事業者も夏のこと、その先のことを真剣に考えている。データセンターの需要は今後も増えるだろうが、それにより消費電力も増えていく。効率的にデータセンターを動かすことで、自動的に省エネにつながるということ。効率化にはささいなことの積み上げでたどり着けるということを、もう一度みなさんにきちんとお伝えしたい。みんな、こんなに頑張っているんだということを伝えていきたい」と思いを語った。

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