IDCフロンティア、「NOAH」向け広域バックアップを西日本拠点で開始


 株式会社IDCフロンティアは9日、西日本拠点からクラウドサービスの広域バックアップを開始すると発表した。7月中旬より提供する。

 現在、国内データセンターの72%が関東地方に集中している。万一の災害に備えた事業継続の観点から、他地方でのバックアップニーズが高まっている。

 同社では、首都圏・関西・九州の9カ所でデータセンターを運用しており、2009年6月から東日本地域にてパブリッククラウド「NOAHプラットフォームサービス(以下、NOAH)」を提供。2011年5月からは、西日本地域(北九州)からも提供をはじめ、国内マルチリージョンでのサービスを展開している。

 今回、東日本地域で提供中のNOAHに格納されているOSや構成情報などのデータバックアップを西日本のNOAHにて実施。災害時にはバックアップサーバーに保管されたデータを基に西日本地域の仮想マシンを起動し、サービスを継続することが可能となる。

EASTリージョンからWESTリージョンへの広域バックアップの概念図

 併せて、10Gbps回線を新設し、首都圏と北九州のデータセンター間を広帯域ネットワークで接続する、データセンター間接続サービスも6月下旬より開始する。インターネットを介さずに首都圏と西日本のデータセンターを同一ネットワーク内に存在するように接続できるため、従来のコロケーション用途でも、首都圏と西日本間を融合したシステム構築が可能になるという。

 さらに2010年9月提供のマネージドGSLB(Global Server Load Balancing:広域サーバー負荷分散)サービスを利用することで、災害や障害によりプライマリサイトに影響があった場合、クラウドサービスとハウジングを組み合わせた、複数データセンター間での負荷分散やバックアップサイトへの切り替えを自動的に行い、ダウンタイムを最小限に抑えられるとしている。

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