NRIセキュア、データを分割してセキュリティを確保するクラウドストレージサービス
NRIセキュアテクノロジーズ株式会社(NRIセキュア)は12日、データを安全に保存・管理するクラウドサービス「SecureCube/Secret Share」を、同日より提供開始すると発表した。秘密分散技術を用いており、情報を分散して複数のデータセンターに保存することで、安全性を確保している。
SecureCube/Secret Shareは、秘密分散技術を用いてデータを細切れにし、無意味な断片データに変えた上で、各断片を複数のデータセンターに分けて保存するサービス。1つ1つの断片は無意味化されているため、1つの断片データが漏えいしたとしても、元の情報を類推することすらできないため、機密情報の保管を安全に行えるという。
ユーザーは、個々のデータセンターと契約する必要はなく、煩わしい手続きは不要。サービスで提供される専用フォルダにデータを保存するだけで、データを安全に保管できる。保存したデータを利用する場合は、このフォルダ内のファイルネームをクリックすると、バックエンドで断片データが集められ、瞬時にデータが復元される仕組み。万一、一部のデータセンターに障害が発生しても、その他の地域のデータセンターに保存された断片データから、元ファイルを復元できる。
また、特定のフォルダを複数ユーザーで共有できる機能を備えており、社内のファイルサーバーとしての利用が可能。テープ装置のいらないリアルタイムバックアップ機能、過去のある時点でのデータ復元を行える機能を標準装備していることから、自社で独自にファイルサーバーを構築・運用するのと比べ、システム管理者の運用業務が大幅に軽減できるとしている。
価格は、ユーザー1名あたり月額1700円(税別)で、最大5GBまでの領域を利用可能。追加容量は1GBあたり150円で利用できる。なおNRIセキュアでは、サービス開始後5年で年間20億円の売り上げを見込んでいる。