VDI環境のウイルス検索を強化した「ウイルスバスターCorp.10.5」


TMCMアドバンス5.5の管理画面(ダッシュボード)

 トレンドマイクロ株式会社は23日、仮想デスクトップ(VDI)環境のウイルス検索を最適化した「ウイルスバスター コーポレートエディション 10.5(以下、ウイルスバスターCorp.10.5)」を発表した。VDI環境でのウイルス検索時間を7割短縮したという。9月15日より受注を始める。

 ウイルスバスターCorp.10.5は、企業向けアンチウイルスの新版。今回はVDI環境のウイルス検索を最適化し、運用管理を強化したのが特長。具体的には、1台の物理サーバー上に仮想化された複数の仮想マシンにおいて、ウイルス検索やパターンファイルの更新を行うタイミングを自動で調整するとともに、すべての仮想マシンで共通するOSやアプリケーションのテンプレートを最初に検索。正常と判断された部分については、個々の検索で検索対象から除外することで、ウイルス検索時間を7割短縮したという。

テンプレートへの重複したウイルス検索を回避

 管理面では、ウイルス検索やアップデートが設定通りに実行されていないクライアントPCを簡単に一覧でき、問題点を可視化できる。また大企業では、複数拠点にわたって、全体で数千台から数万台におよぶクライアントPCを管理するため、複数の管理サーバーを設置して負荷分散することが多い。この管理サーバーが増えすぎると運用コストが負担となるケースがあったが、新版では管理サーバーあたりのクライアントPC管理台数を従来の4倍に強化して、管理サーバーの増殖を抑えている。

 さらに、同時に受注を開始する統合管理ソフト「Trend Micro Control Manager(TMCM) 5.5」と連携することで、不正なWebサイトへのアクセス数など、脅威の検出、対策の状況をグラフィカルに表示できる。例えば、自社の脅威状況を同じ業界や世界の状況と比較し、自社に不足しているセキュリティ対策を把握することで、今後の対策方針の検討に役立てられるという。

 1000クライアント購入時のクライアントあたりの参考価格は、Client単体が1900円(税別)、Server単体が900円(同)、Client/Server Suiteが2230円(同)。

 ウイルスバスターCorp.10.5とTMCM 5.5両製品で、今後1年間に180億円の販売をめざす。

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