米IBMがFirefoxを全社員のデフォルトブラウザーに採用
米IBMが、全社員のデフォルトブラウザーとしてFirefoxを採用したことを発表した。IBMソフトウェアグループのオープンソースソースとLinux担当バイスプレジデントであるRobert S.Sutor氏が、7月1日に自身のブログで公式発表として明らかにしたもの。
Sutor氏は、「IBMの一部の従業員がFirefoxを利用していることはニュースにならない。全IBM従業員が、デフォルトブラウザーとして使用するよう求められることがニュースなのだ」、とコメントした。Sutor氏はこの決定の理由として、5つの理由を挙げた。
(1)Firefoxは標準規格に非常によく準拠しており、標準規格や相互運用性を重要視するIBMの戦略と合致していること、(2)Firefoxはオープンソースであり、開発スケジュールは1つの商業体に所有されない開発者コミュニティにより管理されていること、(3)Firefoxが安全で、国際的な専門家のコミュニティーが開発、維持していること、(4)Firefoxは拡張可能で、特定のアプリケーションや、IBMの組織のためにカスタマイズできること、(5)Firefoxが革新的で、それ以前またそれ以後に登場したブラウザーの速度と機能の向上を余儀なくさせたこと。
IBMでは、今後全従業員がFirefoxをデフォルトブラウザーにするよう強く勧告し、同社と関連するベンダー企業にも、Firefoxを完全にサポートするよう促していく。また、従業員教育も行っていくとしている。
同社は、クラウドコンピューティングに力を入れており、インフラ、アプリケーション、データ交換方法のいずれにも、オープンな標準規格が使用される必要があるとしている。