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NEC、ERPソリューション「EXPLANNERシリーズ」を強化、業種を問わずに利用できる統合ERP「EXPLANNER/Z」を販売開始

 日本電気株式会社(以下、NEC)は1日、ERPソリューション「EXPLANNERシリーズ」について、基幹業務パッケージ「EXPLANNER/Ai」の後継製品として製造業向けの機能を強化し、業種を問わず共通的に利用できる生産・原価・販売・債権・債務・会計領域の統合ERPシステム「EXPLANNER/Z」を販売開始した。価格は130万円(税別)から。

 機能強化のポイントは、1)業種ごとの適合性を強化、クラウド環境への移行に柔軟に対応、2)AI・IoT活用ソリューションとの連携、3)SI・販売体制強化、4)日本マイクロソフト株式会社とのパートナー連携強化――の4点。これらの強化により、幅広い業種における基幹業務の全領域をカバーする。

 業種ごとの適合性強化については、各業種の業務領域ごとに整備したコンポーネント(業種テンプレートや業務アプリケーション)を組み合わせることで、それぞれの業種に適したERPシステムを構築可能とし、クラウド、オンプレミスなどの環境を問わず、各企業の要件に適したERPシステムの利用を、迅速かつ最小限のSIコストで実現する。まずは、卸売業や製造業を対象としたコンポーネントを提供し、今後、パートナー企業と連携した「コンポーネント流通制度」により順次拡大していく。

 また、クラウド環境への移行をサポートするメニューとして、カスタマイズなど要件に対応する柔軟性と、ネットワークなどの業務量に応じた占有環境の確保など、各企業に適したSaaSモデルを提供する「プライベート型SaaS」と、IaaS上でEXPLANNER/Zを利用するユーザー向けの月額利用型ライセンス「IaaS利用ユーザ向けメニュー」を新たに提供する。価格(税別)は、プライベート型SaaSが5ユーザー月額20万円から、IaaS利用ユーザ向けメニューが月額20万円から。

 AI・IoT活用ソリューションとの連携については、「EXPLANNER AI・IoT活用ソリューション」として、商品需要予測ソリューション、在庫可視化ソリューション(モノづくりIoTソリューション)、自動応答を活用した受注効率化ソリューション、顔認証PCセキュリティ「NeoFace Monitor」、勤怠管理システム「勤革時」を提供。経営・業務判断に必要なデジタルデータを活用し、EXPLANNERシリーズと連携することで、ビジネスの変化に対応したスピーディな意思決定を支援する。

 販売体制の強化としては、NECソリューションイノベータ、NECネクサソリューションズなど、グループ各社との連携を強化し、NECグループでEXPLANNERの営業要員を従来の2倍となる約1000名規模に拡充。SI体制については、SEを従来の2倍となる300名に強化するとともに、販売店に対するEXPLANNERパートナー制度などのサポート体制も強化しする。

 日本マイクロソフトとのパートナー連携強化については、EXPLANNER/ZのIaaS利用環境として、NEC cloud IaaSに加えて、Microsoft Azureをサポート。日本マイクロソフトとの戦略協業に基づき、Microsoft AzureとNECの豊富な業種、業務系ノウハウとの組み合わせにより、ビジネスにおけるクラウド活用を強力に支援するとしている。

 また、「SQL Server」のレポート機能「SQL Server Reporting Services(SSRS)」、データの可視化・分析などの経営ダッシュボード「Power BI」を新規に採用するなど、製品においても連携を強化する。

 このほか、専門性の高いニーズを有する特定の業種については、従来通り、個別受注製造業向け「EXPLANNER/J」、自動車部品製造業向け「EXPLANNER/Ja」、建設業向け「EXPLANNER/C」などの業種に特化した製品と組み合わせ、業種ごとに最適なERPソリューションを提供するとしている。