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デルとEMCジャパン、コンサンプション型ITソリューションを国内で順次提供開始へ

利用した分の料金を支払う“消費型”

 デル株式会社とEMCジャパン株式会社は30日、ITソリューションのコンサンプション(消費)モデルを国内で提供すると発表した。

 米Dell Technologiesでは、5月上旬に開催した「Dell EMC World 2017」において、従来の買い切りモデルではなく、コンサンプションモデルでもITソリューションを提供していくことを発表している。

 今回のデルとEMCジャパンの発表は、この取り組みを日本国内に拡大するもの。これにより企業は、IT戦略やプランニングの柔軟性が高まり、ビジネスニーズの変化に応じた容量のスケールアップ/ダウン、予期せぬ需要の急増への対応が可能になるという。また、多額の先行投資をすることなく新しいテクノロジーを段階的に導入していくこともできるとした。

 具体的な製品・ソリューションとしては、まず「Dell Financial Services(DFS) Flex on Demand」を提供する。すべてのDell EMCストレージ ソリューションを対象としており、ユーザーは必要なストレージ容量のみに料金を支払えば良いため、オーバープロビジョニングによる余分なコストを削減できるという。なお、業務利用の急増(スパイク)時に、追加のバッファ容量を手軽に利用できる点も特徴で、料金は利用状況に合わせて調整されるとのこと。

 また「Cloud Flex for HCI」は、Dell EMCのハイパーコンバージドインフラ(HCI)を対象としたクラウドライクのコンサンプションモデル。ユーザーは毎月料金を支払い、利用期間の経過に伴い価格が低下する仕組みで、12カ月経過後は解約金なしで解約(製品を返却)できる。もちろん、継続して料金を支払い、利用を継続することも可能だ。具体的な製品としては、まず「Dell EMC VxRail」「Dell EMC XCシリーズ」から提供開始される。

 3つ目の「PC as a Service」および「Dell EMC VDI Complete Solutions」は、PC環境にかかわるサービス。PC as a Serviceは、最新のPCハードウェア、ソフトウェア、サービス(導入、管理、セキュリティ、サポート)といったすべてを、ユーザーアカウント単位で月額課金する。

 一方のDell EMC VDI Complete Solutionsは、デスクトップ仮想化およびアプリケーション仮想化を導入する企業向けのサービスで、統一されたサポートを通じて購入、導入、管理を容易にするため、一般的に導入の障壁となっている課題を解消できるとのこと。サービスでは、インフラとソフトウェア、シンクライアントおよびサービスのオプションのすべてを、単一のベンダーが提供する。具体的な構成要素としては、「VMware Horizon」や「Dell EMC VxRail」または「vSAN ReadyNodes」を利用するとした。

 最後の「Dell Technologies Transformational License Agreement(TLA)」は、ライセンスおよびメンテナンスに関するシンプルな単一ソフトウェア契約。年間支出がより予測可能になるとともに、費用対効果を高められるという。

 柔軟なソフトウェア契約を用意しており、例えば、実装していないソフトウェアを新しい権限と交換できるとともに(契約に含まれていない権限を含む)、すでに実装している権限を含めて、あらゆるソフトウェアと自由に交換可能。また、プリペイドのTクレジットを適用し、ソフトウェアライセンスの増分やプロフェッショナルサービス、教育サービス、パブリッククラウドサービスなどに充当できるとしている。

 これらの価格はすべて個別見積もり。Dell Technologies TLAは5月30日より提供を開始し、それ以外は近日中の提供開始を予定するとのこと。