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富士通SSLとエージェンテック、360度映像を用いたフィールドワーク支援ツールを共同開発へ

 株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(以下、富士通SSL)と株式会社エージェンテックは15日、全天球360度映像コンテンツを活用し、フィールドワーク支援ツールの開発に着手したと発表した。さまざまな場面において、直観的な理解をうながす情報伝達の手段を提供することが目的で、現地に赴かずとも臨場感あるフィールドワークを行えるよう支援するとしている。

 富士通SSLでは、顧客企業の共創活動を支援する「Web コア Innovation Suite」を2014年12月より提供しており、同製品を多くのユーザーが利用する中で、時間を要するフィールドワークをさらに省力化し、より手軽にできないかとの検討を進めてきた。そうした中で今回、エージェンテックと連携を開始し、富士通SSLが目指すフィールドワークの実現に向け、共同でツールの開発に着手したという。

 両社では、360度映像コンテンツを活用して、全方位を自由に見渡しながらバーチャルな感覚で現場を体験できるフィールドワークの実現を目指す考え。時間と場所にとらわれることなく、複数人同時に視察することもできるため、フィールドワークにかかる労力を省力化できるとした。

 また、360度の静止画や動画を使い、さまざまな映像コンテンツの制作を重ねながら、高品質な映像コンテンツを迅速に制作する手法の研究にも取り組む。この取り組みの一環として、東京・赤坂にある会員制オープンアクセス型DIY工房「TechShop Tokyo」の工房施設内を紹介するコンテンツを制作し、富士通グループのプライベートイベント「富士通フォーラム 2017」(会場:東京国際フォーラム、5月18日~19日)で公開する。

 なお富士通SSLは、今回開発するフィールドワーク支援ツールを製品化し、2017年度末から順次提供する予定。一方でエージェンテックは、360度パノラマの空間が見渡せるナビゲーションと情報ナビゲーションの統合サービス「Smart360」を、フィールドワーク支援ツールに活用し、Smart360のさらなる活用方法の可能性を広げて顧客に提案するとのこと。