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NEC、モバイルサービスの本人確認に顔認証を利用可能なソフトウェアを提供

本人確認の安全性を向上する標準規格FIDOにも対応

 日本電気株式会社(以下、NEC)は20日、モバイルサービスの本人確認の手段として顔認証を利用可能なユーザーデータ活用基盤ソフトウェア「NC7000-3A」を、金融機関や通信事業者など向けに提供すると発表した。

 NC7000-3Aは、ウェブサービス実現時に必要なIDの管理・認証機能や、IDにひも付くユーザーデータを、パートナー事業者などに提供する機能を持つソフトウェア。

 今回、機能強化として、スマートフォンをはじめとするモバイル端末からオンラインサービスを利用する際の顔認証による本人確認に対応。パスワード認証時の課題であった、パスワード流出によるなりすましの防止や入力の手間の削減など、セキュリティ強化と利便性向上を両立し、サービス利用率向上に貢献する。製品は指紋認証にも対応しており、他の生体認証にも順次対応していく予定。

 また、生体情報などのデータを端末外部に送信することなくオンライン認証可能な標準規格「FIDO」に対応。FIDOは、端末で本人確認を行い、本人確認結果を公開鍵暗号の仕組みを活用して署名・検証することで、生体情報を外部に送信することなく認証を完了し、ネットワークサービスを利用できるようにする。これにより、生体情報など本人確認に用いるデータの流出リスクを低減する。

 NC7000-3Aの価格は個別見積もり。顔認証対応機能の出荷開始時期は6月。NECでは3年間で累計30億円の販売を目標とする。